
「慢性リンパ性白血病(CLL)」は、「急性リンパ性白血病(ALL)」とは違うものなのでしょうか?慢性リンパ性白血病にはどうしてなってしまうのか、なったらどういう症状がでてくるのか、その治療法はどのようになっているのかについて解説します。
原因は?
慢性リンパ性白血病は、日本では、白血病の3%程度と稀な病気になっています。徐々に進行していくもので、無症状の状態で健康診断を受けた時に、白血球数が増えていたり、腫れている脾臓に触れたりすることで発見されたりすることもあります。
CD5及びCD23と呼ばれている抗原をもったB細胞が異常に増殖してしまうことにより起こりますが、なぜそのようなことが起こるかについては明らかになっていません。
症状は?
徐々に進行していき、患者の約半数は無症状のまま、健康診断でリンパ球増加が指摘されるなどして見つかっています。
CD5及びCD23と呼ばれている抗原をもったB細胞が異常の増殖してしまうため、正常な白血球や抗体が減少してしまいます。したがって、感染しやすくなってしまいます。
一方、自己抗体が産生されることから自己免疫性疾患を合併しやすくもなります。自己免疫性疾患が合併すると、赤血球の破壊や血小板の破壊が起こってしまいます。
慢性リンパ性白血病の症状としては、疲れやすい、体がだるいといった倦怠症状や、体重減少、寝汗、上腹部の不快感などの症状として表れてきます。
また、リンパ節の腫れ、脾臓の腫れなども起こります。臨床的には貧血と血小板減少が見られるようになり、γ-グロブリンが減少するケースが多く見られます。
治療法や薬は?
慢性リンパ性白血病の治療としては、以下のような薬を用いた薬物療法が行われます。
フルダラビン
慢性リンパ性白血病の治療の第一選択薬は、フルダラビンで、商品名としては、フルダラという製剤があります。フルダラビンは、DNAを構成しているプリン塩基によく似た分子構造をしていて、投与すると正常なプリン塩基と間違って取り込まれるため、腫瘍細胞の正常な分裂を阻害します。
シクロホスファミド
商品名ではエンドキサンという製剤があり、腫瘍細胞のDNA合成を阻害することで、複製をできなくします。
オファツムマブ
再発・難治性のものに使われる、分子標的薬といわれるもので、この分子標的薬の登場により、慢性リンパ性白血病の治療成績も良くなってきています。
製剤としてはアーゼラがあります。腫瘍細胞が持っている特異な分子を標的にして、それのみに働くことで腫瘍細胞の増殖を抑える働きがあります。
アレムツズマブ
分子標的薬で、腫瘍細胞が持っている特異な分子を標的にして、腫瘍細胞の増殖を抑える働きがあります。製剤としては、マブキャンパスがあります。
まとめ
慢性リンパ性白血病は、日本では稀な病気です。ある主のB細胞が異常に常食してしまうために、自己免疫力が落ちてしまいます。再発したり難治性のケースもありますが、最近では分子標的薬という新たなタイプの薬が開発され、治療効果も上がってきています。