
脳梗塞は突然発症する脳の病気だと思われがちですが、本当は長い間の生活習慣の中で徐々に進行していってしまう怖ろしい血管の病気です。
発症すると命の危険があることの他にも、後遺症や寝たきりにもつながってしまう可能性があります。ここでは、脳梗塞になってしまったときの治療法を見ていきたいと思います。
脳梗塞とその種類
脳梗塞は、脳出血やくも膜下出血なども含めた脳卒中の中のひとつになります。脳卒中は脳の血管が詰まったり破れて出血し、しびれや麻痺がなどの脳の神経障害が現れる病気です。脳梗塞はその中の、血管が詰まって血流が滞る状態のことを言います。
脳梗塞は主にアテローム血栓性脳梗塞・ラクナ梗塞・心原性脳梗塞の3種類に分けられます。 アテローム血栓性脳梗塞は、脳の太い血管が狭くなって血栓が詰まることを言います。
ラクナ梗塞は、脳の細い血管が狭くなって血栓がつまります。心原性脳梗塞は、心臓にできた血栓が脳の血管に詰まることを言います。
脳梗塞の治療法は?
脳梗塞の治療は、症状を改善するというよりも、それ以上悪化させないというためのものになります。基本的には、詰まった血栓を取り除いて、血液の流れを正常な状態に戻すことを目的としています。
血栓溶解療法t-PA
血栓溶解療法は梗塞を起こした血栓を溶かして血流を再開させる治療法です。t-PA(組織プラスミノーゲン活性化因子)という薬を静脈に点滴して行われます。
3タイプのいずれの脳梗塞にも使え、この治療法を受けた患者さんは受けていない患者さんに比べ、完全回復するか、後遺症が軽くなる人が3割程度多くなります。
脳梗塞に対してもっとも有効な治療法と言えますが、発症から4時間半以内というタイムリミットがあります。長時間経過した場合などは投与が受けられないというデメリットもあるのです。
局所線溶療法
過去に脳出血を起こした人や、すでに抗凝固薬を投与されている人、血圧が高い人など、t-PAを使えない場合に行なわれます。その場合、ウロキナーゼという薬で血栓を溶かす局所線溶療法が取られます。 マイクロカテーテルという細い管を脳動脈の血栓のある位置まで挿入し、そこに薬剤を入れて血栓をを溶かします。
血管内治療
血管内治療t-PA治療で効果がない場合や、行うことが出来ない場合は、発症から8時間以内に、脳にマイクロカテーテルを挿入して血栓を回収する治療法の血管内治療を行います。最近ではステントという網状の筒で血管を広げながら血栓を回収することもあります。
リハビリテーション
脳梗塞による麻痺がある場合、麻痺のある手足の関節を無理なく動かすために、早い段階からリハビリテーションを行います。そのままにしておくことで回復する力が弱くなり、関節固まってしまうことがあるからです。
麻痺の程度にもよりますが、症状が安定していれば早期から座った姿勢でリハビリを開始します。現在では1日でも早く 始めることが望ましいとされています。言語障害などがある場合は、言語療法を行います。
まとめ
脳梗塞の治療は、発症してから治療に至るまでの時間が大変重要になります。少しでも疑われる症状がある場合は、急いで専門医を受診してください。