
頭蓋底骨折は一般には聞きなれない部分の骨折で、原因や症状、治療法について良くわからない方が多いものかと思います。ですので、ここでは、頭蓋底骨折の原因や症状、治療法や治療薬についての情報を簡単にまとめていきたいと思います。
原因は?
頭蓋底は頭蓋骨の中で脳の底辺を守っている部分で、目や鼻などの他臓器との境界をなしている部分です。頭蓋底骨折の原因は、交通事故や転落事故などの何らかの頭部への外傷が原因です。
頭蓋底には骨と骨との接ぎ目の部分や骨が薄いため外力に弱い部分があり、骨折が起きやすい部分がある程度決まっています。どの部分が骨折するかにより症状が異なります。
症状は?
頭蓋底骨折の症状は大きく分けて2つあり、1つ目は髄液漏、2つ目は脳神経麻痺です。
髄液漏
髄液とは脳や神経を保護する無菌の体液成分で、その中で脳が浮かぶことで脳を保護する役割をしています。頭蓋底骨折により生じた亀裂から鼻内や耳内へ髄液が漏出すると、頭蓋内圧が低圧になり、頭痛が起きたり、鼻内や耳内の菌が脳内に移行して感染を起こしたりします。また、空気が入り込み、気脳症を起こすこともあります。
脳神経障害
脳神経障害は、骨折部位により嗅覚障害、顔面の運動麻痺、聴覚障害、視力障害など様々な症状を来します。
治療法や薬は?
頭蓋底骨折による髄液漏に対してはまず、安静にして髄液が漏れ出ている損傷部位が自然閉鎖するのを1~3週間待ちます。待機期間を置いて、自然閉鎖が期待できない場合は手術による閉鎖術の適応になります。開頭して、脳の方からアプローチする方法と、内視鏡を用いて鼻内からアプローチする方法があります。
脳神経麻痺に対してはダメージを受けた神経を保護する目的と、傷付いた神経がむくみを起こして骨折部位でさらに締め付けられダメージを受けないようにむくみを防ぐ目的でステロイドの投与が行われます。
特に頭蓋底骨の中で視神経管骨折を起こした場合は、視神経管自体が非常に細く、神経が骨折部位に挟まることのダメージが甚大と予測され、発症すると視力の著しく低下し、その後の患者の生活の質が低下するので、ステロイド投与と同時に骨折部位から神経を開放する手術を行うケースが多いです。
まとめ
頭蓋底骨折の原因、症状、治療についてまとめましたが、いかがでしたでしょうか?この骨折は頭部の強い打撲を防ぐ事により予防できます。
不幸にも一度骨折を起こすと同時多発的に症状が出て、複数の治療を同時進行する病気で患者さんは戸惑ってしまうかもしれません。