
普段の生活で自覚症状のない人が、CTやMRI検査で偶然、小さな小さな脳梗塞(脳血管が詰まり周囲の脳細胞が壊死する疾患)を認めることがあります。
このような隠れ脳梗塞を「無症候性脳梗塞」と言います。無症候性脳梗塞について、原因や症状、さらには治療法を考えていきましょう。
原因は?
無症候性脳梗塞の原因としては、高血圧や糖尿病、高コレステロール血症などの疾患、また、過度の飲酒や喫煙、運動不足などの生活習慣といったものが挙げられます。
その中でも、特に高血圧が、一番の要因とされています。高血圧が長く続くと細い脳血管が詰まる「ラクナ梗塞」が起こるとされています。
このラクナ梗塞が無症候性脳梗塞の大部分を占めているので、その後の脳梗塞を防ぐためにも、血圧をコントロールすることが重要とされています。また、加齢によっても無症候性脳梗塞が発見される頻度は上がります。
症状は?
無症候性脳梗塞は、その名の通り「無症候」なので、麻痺や言語障害などのいわゆる脳梗塞の目立った症状は見られません。健康診断や脳ドックで「画像診断(CT・MRIなど)」を行った際に発見される小さな脳梗塞です。
また、無症候性脳梗塞をもつ人は、健常な人より脳卒中や認知症になる確率が各段に上がります。ですので、結果を甘く見ず、治療や生活の改善を進めていくことが必要です。
治療法や薬は?
前述の通り、まずはラクナ梗塞の主な原因とされる血圧のコントロールが重要視されています。もちろん、糖尿病や飲酒など背景となる疾患や生活習慣をしっかり管理していくことも大切です。
ラクナ梗塞の治療法としては、抗血小板剤や抗凝固剤の投与があります。しかしながら、ラクナ梗塞から起こる脳卒中には脳出血が起こる可能性があるため、血液の凝固を阻害する抗血小板剤等を投与すると出血が助長される恐れがあります。
ですので、このような薬剤の投与には十分な検討が必要だと考えられています。
まとめ
症状はないものの、健康診断で偶然見つかった無症候性脳梗塞。小さい脳梗塞ですが、今後大きな脳梗塞へつながるリスクが大いにあります。「たいした病気ではない」と軽く見るのではなく、「今が生活を見直すチャンス」です。
ぜひ今一度自分の体と向き合あい、生活改善をしていくことを強く勧めます。また、家族や近い親族に脳卒中になった人がいる場合、早期発見の意味でも積極的に脳ドックを受けることも重要です。