
妊娠するとさまざまな身体の障害が出てきます。腰痛や肩こり、頭痛、身体のだるさ…。その中でかなりの妊婦さんが経験するといわれているのが「肩こり」です。今回は、その原因は何なのかや妊娠中の肩こりの治療法について紹介していきたいと思います。
目次
肩こりのしくみ
肩こりは病気とまでは言えませんが、誰にとっても、とても辛い症状です。特に妊婦さんは、気分が優れない大きな原因になってしまいます。肩こりは人間が二本足で立っていることが原因で起こります。
人間の身体を支えているのは背骨です。背骨は頸椎、胸椎、腰椎の3つから出来ています。肩こりは、この中の首にいちばん近い頸椎が深く関係しています。
頸椎は人の重たい頭(成人2〜3kg)を常に支えています。そのためこの頸椎の周りの筋肉に疲れがたまって、肩こりを引き起こしてしまうのです。
妊婦さんが肩こりになる原因
妊娠中の姿勢
妊娠が進むにつれて、体型がどんどん変わっていきます。そうなると身体をまっすぐしているつもりでも、あちこちの筋肉が緊張状態になって肩こりなどが起こります。
血行が悪い
妊娠中はお腹に大きな赤ちゃんがいるために血管や筋肉などが圧迫されて血行が悪くなりがちです。血行が悪い状態が続くと肩こりなどの症状が現れます。
ホルモンのバランスが乱れる
妊娠は女性の身体を大きく変化させます。お母さんになる準備を心も身体も始めるためですが、その急激な変化の過程に身体がついていかずに肩こりなどさまざまな症状が出てしまうのです。
妊娠中の肩こりの治療法
妊娠中は、整体やマッサージを受けない方がいい場合が多くなります。ここでは自分で出来る肩こりの解消法を紹介します。
肩回し
肩の周りの筋肉の緊張をほぐして血行を良くするために1日数回でもいいので、気づいたときに肩を回してみましょう。
適度な運動をする
妊娠中は身体がだるく、なかなか運動をすることもできなくなります。運動は妊娠初期のときは避けた方が良いのですが、安定期に入ったらウォーキングなどの軽い運動を日常生活に少し取り入れてみましょう。
姿勢に気をつける
妊娠すると骨盤が変化していきます。骨盤が歪むと肩こりや腰痛が起こる原因になります。なるべく正しい姿勢を意識してとるようにしましょう。
肩を温める
肩こりがひどいときは、肩周りの筋肉をを温めることで軽減することもあります。温めたタオルを置いたり、シャワーを当たりするなどの工夫をしてみましょう。
規則正しい生活をする
ただでさえ妊娠中はストレスがたまりやすくなります。睡眠を充分にとって規則正しい生活を心がけることで、身体の不調も乗り越えられることもあります。ビタミンなどもしっかり摂って、バランスの良い食生活を心がけましょう。
まとめ
肩こりもひどくなると、頭痛や吐き気を伴うこともあります。肩こりが長く続いたり痛みや不眠など生活に支障が出るようなら、医師に相談してみましょう。がまんすることは良くありません。妊娠中は、なるべくゆったりと過ごせる環境を作るようにしましょう。