
低温でやけどをするのか不思議に思われる方もいらっしゃることでしょう。実はこの低温やけどですが、普通のやけどよりも危険度が高いのです。ここでは、低温やけどとはどのような症状を言うのかや、処置や治療の方法についてまとめていきます。
低温やけどとは
私たちは冬になると、電気こたつ、電気毛布やカーペット、使い捨てのカイロなどの方法で暖を取りますが、これらを誤って使用することが低温やけどの主な原因となっています。
使い捨てカイロの使用上の注意には直接肌に貼らないようにと書かれていますが、これは低温やけどを防ぐためです。電気毛布やカーペットもタオルやシーツなどを利用して直接皮膚に触れないようにして使用してください。
また、最近ではノートパソコンやスマートフォンによる低温やけどの事例もあります。寝床でスマートフォンやノートパソコンを見ているうちに寝入ってしまい。
顔を発熱したスマートフォンやノートパソコンに密着させたまま長時間寝てしまった場合などです。人間の体の体温は平常時で35.5度から37.5度です。
低温やけどは、正常な体温より約10度から20度高い熱源、つまり約44度から60度の熱源に皮膚を直接接触させることで起こります。ただし、皮膚と接触といってもある一定時間以下であれば、低温やけどにはなりません。
低温やけどになるのは44度の熱源だと6時間から10時間で受傷しますが、さらに高温の熱源になるにしたがって受傷に至る時間は短くなっていきます。
分かりやすい例えをあげるなら、厚い肉を焼くとき中まで火が通るように遠火で肉を焼くようなものです。強い火で焼くと表面はすぐ焼けますが、中まで火が通っていないということはよくあります。
熱源は少し触れただけでは反射的に熱いと感じる温度ではないため、知らぬ間に長時間接触してしまうと、熱が皮膚の深層に影響を及ぼします。
深層部、つまり皮膚の真皮の深層から皮下組織にかけては表層と違い血管が発達していません。このことも表皮に比べ真皮に熱がこもりやすい原因と言えます。
処置や治療の方法は?
ここでは、自宅でできる応急処置と病院で行われる治療法に分けて、低温やけどの処置や治療について見ていきます。
自宅でできる応急処置
皮膚の深層がダメージを受けているのですから、表層に市販の薬をつけても効果は期待できません。通常のやけどと同様に水で冷やすことが唯一の自分でできる処置方法と言えます。低温やけどであってもすこしヒリヒリする程度であればこの処置で十分なこともあります。
低温やけどは受傷してから痛みが出てくるまで1週間から10日かかりますが、痛みや水ぶくれができてから受診までの時間は患部を被覆材で保護しておくことで壊死した部分が黒くなるのを防げます。
病院での治療法
痛みが激しく水ぶくれとなっている低温やけどは、2度から3度のやけどに分類されますが、低温やけどは皮下組織が壊死している状態、つまり3度であることが多いです。
したがって壊死している部分を切除する必要がありますが、全切除する必要はなく、壊死している部分にメスを入れる程度です。その後は被覆材で患部を保護し、壊死した部分が時間の経過によって自然と融解して消えてゆくのを待ちます。
まとめ
低温やけどは、通常のやけどよりも低い温度の熱源によるため、気付かないうちにやけどを負っており、気づいた時には重症というケースが多いので、とにかく低温やけどになる条件をよく理解して予防に努めることが大切です。