
人の皮膚や腸には、常在菌と呼ばれる多くの細菌が共存しています。常在菌は、病気の原因になる菌から私たちの体を守ったり、腸からの栄養の吸収を助けたり、栄養分を作ったりする良い働きをしています。
何らかの原因で、常在菌と病原菌のバランスが崩れると、病気の症状があらわれます。皮膚炎や化膿症、下痢、肺炎などの感染症です。今回は、細菌感染の治療薬・セフゾンカプセル100mgの効果や副作用について解説します。
効果
セフゾンカプセル100mgは、一般名を「セフジニル(CFDN)」という第3世代セフェム系の抗生物質です。
黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、溶血連鎖球菌、淋菌、腸球菌、大腸菌、クレブシエラ菌などによっておこる感染症の治療に使用されます。
肺炎や咽頭炎、扁桃炎、膀胱炎、腎盂腎炎、膿痂疹(とびひ)、麦粒腫(ものもらい)などに効果があります。
細菌の細胞壁の合成を阻害することによって、細菌を殺します。人の細胞には細胞壁がないので、人の細胞に作用することがなく、細菌だけにダメージを与えることができます。
用法・用量ですが、一般的には、成人は1回1カプセル(100mg)を1日3回服用します。年齢や症状によって用法用量は異なりますので、医師の指示を守って服用してください。
副作用
セフゾンカプセル100mgは、人の細胞には作用しないため、抗生物質に対するアレルギー症状以外の副作用はほとんどありません。主な副作用は、下痢や腹痛、皮膚の発疹・かゆみです。
下痢は、セフゾンカプセルの効果で腸内の常在菌の一部が死んでしまい、腸内細菌のバランスが崩れることによっておこります。皮膚症状の原因としては、薬剤に対する過敏症が考えられます。
ほとんど起こることはありませんが、重篤な副作用としてアナフィラキシー様症状、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症、間質性肺炎、偽膜性大腸炎、腎障害、肝機能障害などが添付文書に記載されています。
副作用ではありませんが、服用中に尿の色が赤っぽくなることがあります。また、鉄が添加されている栄養剤や粉ミルクとの併用で、便が赤色になることがありますが、心配はありません。
まとめ
抗生物質は、細菌による感染症の治療にはとても有効です。しかし、薬の種類によって効果がある細菌の種類が違います。同じ膀胱炎でも、原因菌が違えば、有効な薬が違います。
症状だけで自己判断せず、病院で処方されたお薬は、医師の指示通りに服用してください。症状がなくなっても、医師から指示された期間は服用を続けるようにしましょう。
中途半端に服用をやめてしまうと、その薬に対して耐性をもつ(効果がなくなる)病原菌に変化してしまう可能性があります。耐性菌が増えると、有効な薬が少なくなり、治療の選択肢を狭めてしまうことになります。