リンデロンVG軟膏は、皮膚の炎症を抑えたり、抵抗力を高めてくれる作用のあるステロイドと細菌感染を防いでくれる抗生物質のゲンタマイシンが配合されています。今回は、そんなリンデロンVG軟膏のステロイドの強さと注意点について解説します。
ステロイドの強さについて
ステロイドの強さは通常5段階で示されますが、リンデロンVG軟膏の強さは、5段階のうち3段階目 (1段階目が1番強力)になります。具体的には、即効性があり、短期間で炎症を鎮めてくれる強さです。
ステロイドは、もともと体内の腎臓の上部に位置する副腎で作られる副腎皮質ホルモンです。患部のアレルギー反応を抑える働きがあり、様々な皮膚の症状に対して効果を発揮します。
効果絶大な反面、その用法・容量については細心の注意を払う必要があります。一般の健康な大人が使用する分には、それほど神経を尖らせる必要はありませんが、赤ちゃんや子供、妊婦さんが使用する場合には、注意しなければならないことがあります。
赤ちゃんに関して
赤ちゃんに対して、リンデロンVG軟膏を使う時には、ヘルペスやカンジダ等に使うことになるかと思います。
ですが、アレルギーを抑えることはできても、皮膚表面の免疫力を低下させてしまうため、逆に症状が悪化してしまうこともあるのです。
ですので、赤ちゃんにリンデロンVG軟膏を使用する際には、自己判断は避けて、医師に相談してから使用するようにしましょう。
子どもに関して
子供は大人に比べると皮膚も薄いので、皮膚に塗ったステロイド成分の吸収は早くなります。通常は、大人よりも1ランク下の強さの4段階目のステロイドを使用するのが相応しいとされています。
しかし、外用剤に含まれるステロイドは4-5倍に薄めて使用したとしても、効果に差が出るわけではありません。ですので、赤ちゃんの時と同様に、医師・薬剤師に相談の上で使用することをおすすめします。
妊婦に関して
妊婦さんは問題なく使うことができます。ステロイドが塗った部分から体内に吸収される量はごく僅かなものです。妊娠中・授乳中であっても、胎児や母乳に影響が出ることはありません。
ですので、特別 肌が弱いといった方でなければ、妊娠中・授乳中であってもお使いいただけます。(心配な場合は、担当の医師に相談すると良いでしょう。)
最後に
リンデロンVG軟膏は、抗生物質に当たりますので、用法・容量を正しく守って使うことが大切です。
また、長期間にわたって使用すると皮膚細胞の増殖が抑制されて、皮膚が薄くなってしまいます。そういった副作用のことも考慮に入れつつ、使用するのが良いかと思います。