ロキソニンといえば、一般用にも販売されるようになり、身近なお薬となりました。頭痛をはじめとした痛みを抑えるお薬として服用してる方が多いのではないでしょうか?今回は、普段気軽に使っているロキソニンが、風邪の時にも有効なのかを検証していきたいと思います。
ロキソニンとは
「ロキソニン(ロキソプロフェンも同じ)」は、抗ステロイド非炎症薬とも言われ、病院で医師のもとで処方されていたものが、2011年より一般向けにも販売されるようになったお薬です。
その主な効能は、頭痛、生理痛、腹痛、歯痛、肩こりなどの鎮痛作用、抗炎症作用、解熱です。
服用量は医師の指示によっても異なりますが、1日3錠まで1回1錠とされています。痛みが激しい場合は、2錠飲むことも可能です。胃腸に負担がかかるため、必ず食事後の服用が望ましいとされています。
お薬を飲み始めてから、約30~60分で効果が現れ、4~6時間ほど効果が持続します。1回飲んでも痛みが治まらないという場合でも、次の服用までは6時間ほど開けるのが望ましいでしょう。
風邪にも効果があるの?
ロキソニンといえば、鎮痛というイメージですが、さきほど挙げた効能のなかには解熱作用もありました。さらに抗炎症作用も含まれています。したがって、風邪のときにロキソニンが処方されることもあります。
とくに、風邪にともなう頭痛や、のど、関節の痛みがともなうときにはロキソニンはそれらの痛みを抑えるのに効果的です。風邪によるのどの痛みや腫れは、炎症が原因ですので、抗炎症作用をもつロキソニンで鎮めることができます。
しかし、風邪をひいたからといって安易に飲むことはお勧めできません。次の項で風邪をひいた際のロキソニン注意事項をご説明します。
注意点は?
ロキソニンはたしかに風邪の時にも効果を発揮します。しかし、注意しなければならないのは、ロキソニンは決して風邪の原因そのものを治してくれるわけではないということです。
あくまで風邪による炎症や痛み、熱をとる対症療法であり、風邪のウイルスを殺してはくれません。さらに、風邪のウイルスは熱に弱く、風邪のときの発熱というのは、体がウイルスをやっつけようとしている自然な働きです。
したがって、熱が上がり切らないような微熱や熱っぽさの段階でロキソニンを服用すると、ウイルスをやっつけきれずに風邪が長引いてしまいます。なので、風邪の際にロキソニンを飲むときは、38度以上など高熱になってから、または痛みに耐えきれない時など最小限に抑えることを推奨します。
さらに、身近な存在であるロキソニンですが、副作用ももちろんあります。ロキソニンの効能の1つである抗炎症作用は、体内に炎症を起こす、プロスタグランジンの働きを抑えることによるものですが、このプロスタグランジンは、胃に粘膜を張る役割もあるため、ロキソニンによってこれが奪われると胃が荒れてしまうことがあります。
また、ロキソニンによって喘息を引き起こすこともわかっています。したがって、胃腸の弱い方や喘息をもっている方は、服用を避けるか、服用時にムコスタなどの胃腸薬を一緒に飲むことをお勧めします。
まとめ
身近な存在で、手軽に痛みをとってくれるロキソニン。風邪の時にも服用できますが、そのタイミングはきちんとみはからって服用しましょう。