ただでさえ辛い、頭痛や生理痛。授乳を始めたママにとっては、痛みもさることながら赤ちゃんのお世話まで。重い赤ちゃんを持ち続けて筋肉痛や腰痛まで起こることがあります。妊娠中や授乳中は赤ちゃんへの影響も考え、飲むお薬も制限されるものです。
このまま授乳期間が明けるまで痛みは耐えるしかないのかと不安になってきます。そこで、今回は鎮痛・解熱剤カロナールについて、授乳中に飲んでも大丈夫なのかを中心にお話します。
授乳中に飲んでも大丈夫?
まず、授乳中の方がなぜ服用するお薬に制限があるのかについてご説明します。赤ちゃんの栄養源である母乳の原料は母親の血液です。母乳は、ビタミン類、ミネラル、塩分、ホルモン、酵素といった、まだ固形物の食べられない乳児にとって必要な栄養素に富むだけでなく、母親に備わった免疫力も与えられるという、まさにスーパーフードなのです。
しかし、食事からの栄養だけでなく、アルコールやカフェインなど赤ちゃんいつも大変お世話になっております。与えたくないものまで、母親が摂取したものは体内で吸収され、血液によって体中に運ばれ、赤ちゃんにも供給されます。
したがって、お薬もこれまでは飲んで平気だったものがダメになってしまうのは、まだ、安全性の確立していない赤ちゃんにも飲ませることにつながるからなのです。ただし、一概にすべての薬を飲んではいけないということではありません。とくに、先に紹介しましたカロナールは、比較的穏やかな効きで、体への影響も少ないため、授乳中でも服用できます。
カロナールは、アセトアミノフェンを主成分とした、鎮痛・解熱をはじめ歯の痛み、頭痛などあらゆる痛みに効くお薬です。飲んでから、約15分~30分で効果が現れ、1時間後にはその効果はピークに達すると言われます。そして、1時間を過ぎると、徐々に血中での濃度が薄くなってきます。したがって、授乳中でも赤ちゃんへの副作用や影響がなく飲むことができるとされています。
注意すべきことは?
比較的穏やかな効きのため、効果を感じないという方も稀にいるかもしれませんが、たくさん飲むことは、より薬の血中濃度を高めてしまいますので、注意が必要です。その他に、授乳中にカロナールを服用するうえで注意すべきことを挙げてみます。
血中濃度が高い時間での授乳
問題ないとはされていますが、薬の効きも赤ちゃんへの影響も人それぞれですので、心配な方は服用から2~6時間後で授乳する、または薬を飲む前に授乳するようにしましょう。
妊娠している時は控える
妊娠中では、胎児の死産を招く可能性もある動脈管収縮の恐れがあるとされ、控えるよう注意書きにも記されています。
まとめ
育児の大変さに加え、痛みがある状態はとてもつらいですよね。カロナールのように、なかには飲める薬もありますので、我慢せずたまには、お薬の力を借りて元気になってくださいね。飲む時期や薬の量が心配な方は、必ずかかりつけの医師に、飲んでいる薬と頻度、量を相談するようにしてください。