
夏場の汗や蒸れによるあせもや湿疹、虫刺され、冬場の乾燥によるかゆみ、蕁麻疹、皮膚のトラブルは一年中尽きません。
皮膚が薄い子どもの場合、かゆさを我慢できず無意識のうちに肘の内側や手首をかきむしって、血が出てしまったということもよくあることかと思います。
病院まで受診する時間がない場合、市販ステロイド薬を試してみるのもよいでしょう。湿疹、かぶれ等の皮膚の炎症薬は数多くありますが、今回は、ベトネベートN軟膏ASの効果や副作用を紹介します。
効果
ベトネベートN軟膏ASは、他の湿疹用軟膏と違い、抗生物質が配合されています。よって、化膿を伴なう湿疹にも使用できます。
1日1回~数回、湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫刺され、蕁麻疹などの部位を清潔にした状態で適量塗布してください。朝起きた後とお風呂上りには忘れずに塗るといいと思います。
本薬剤に含まれるベタメタゾン吉草酸エステル(ステロイド成分)が湿疹、かぶれ等の皮膚の炎症に優れた効き目を発揮します。
患部を保護する軟膏タイプのお薬のため、ジュクジュクした患部にも塗りやすいお薬です。そして、抗菌作用を有するフラジオマイシン硫酸塩を配合していますので、とびひなどの化膿性皮膚疾患にも有効です。
副作用
抗生物質フラジオマイシンにアレルギー症状のある方は本薬剤は使用しないでください。また、発疹・発赤、はれ、水泡が現れた場合は、本薬剤による副作用と思われますので、ただちに使用をやめ、皮膚科に受診してください。
また、使用前には見られなかった感染症状があらわれた際にも同様に使用をやめ、病院で受診してください。添付文書には授乳期の方への使用は記載してありません。
ほとんど問題ないといってよいでしょう。ただし、妊婦や妊娠している人は胎児への安全性が確認されていないため、病院で処方されたものを使用しましょう。
また、患部が顔面などの皮膚の薄い部分である場合は、本薬剤を使用せず病院で見てもらいましょう。
まとめ
本薬剤には、抗生物質が配合されているため、患部の状態を見ながら、使用し、症状がおさまったら、漠然と使用しないようにしましょう。
また、使用する前は患部を清潔にしてから使用してください。どの薬にも言える事ですが、不安な場合は、自己判断せず、病院で診てもらいましょう。5-6日使用しても症状がよくならない場合は、使用を中止し、皮膚科に受診してください。