食事の欧米化やライフスタイルの変化から近年では生活習慣病かかる人が増加傾向にあります。
生活習慣病には糖尿病や高血圧症、心臓病や脳卒中などさまざまな病気がありますが、高血圧を放置すると脳梗塞や心筋梗塞、腎不全など深刻な病気の原因となります。血圧が高かい塩分制限や食事療法と合わせて内服治療が必要になります。
今回はアデカットの効果や副作用について解説します。
効果
アデカットはデラプリル塩酸塩を有効成分とする降圧剤です。
主に本態性高血圧症、腎性高血圧症、腎血管性高血圧症に用いられ、血圧を下げる効果が得られます。
血圧の上昇にはアンジオテンシンⅡと呼ばれる物質が関与していますが、有効成分が血圧を上昇させる物質に働きかけ、血管が拡張されて血圧を下げてくれます。
体内の水分や電解質質などにも働きかけ、心臓や腎臓の負担を軽くする効果も期待できます。
内服方法は成人に対して、1日30~60㎎を朝夕の2回に分けて内服します。1日15㎎(分2)から服用を開始し、最大服用量は1日120㎎(分2)とします。
血圧が安定したら1日量またはその半分の量の朝1回のみの内服で可能となります。
副作用
血圧を下げる薬は効き目が良すぎると、低血圧になるなど副作用が起こることがあります。
アデカットの主な副作用は発赤、発疹の過敏症、めまい、ふらつき、立ちくらみ、頭痛、頭重、不眠、眠気、肩こり、悪心、嘔吐、食欲不振、胃部不快感、胸やけ、腹痛、下痢、便秘、ほてり、のぼせ、動悸、白血球減少、貧血など現れることがあります。
重篤な副作用として血管浮腫など呼吸困難、顔面した、声門、咽頭腫脹などの症状が現れたらアドレナリン注射や気道確保など医師による適切な処置を行うようにして下さい。
また、急性腎不全や高カリウム血症など見られることがあるので、血液検査を定期的に行い副作用が起こらないように注意しましょう。
高齢者の方が内服する場合は、少量から開始するなど慎重に投与する必要があります。
急激に血圧を下げると、脳梗塞を発症する可能性があり、重大な副作用に繋がるので注意してください。
長期間にわたり内服治療を行う場合は、肝・腎機能の値に異常がないか定期的に血液検査を行い確認するようにします。
利尿剤など他に内服薬がある場合は血圧の下がり過ぎを防ぐため、必ず医師に伝えるようにして下さい。
まとめ
アデカットは血圧を下げる効果のある薬剤です。
血圧が高いと指摘された場合は、内服治療と共に減塩療法や食事療法と合わせて行うと効果的です。また、適度な運動も効果が得られやすいので、無理のない範囲で運動を行うと良いでしょう。
血圧の薬を内服している方は定期的に血液検査を行ったり、自宅で血圧を測定するなど体調をコントロールするようにして下さい。