
陰嚢湿疹は、文字通り陰嚢で起きる皮膚炎のことを言います。インキンと呼ばれることもあるので、真菌が原因による陰金田虫と混同しがちですが、全く別の病気です。
症状は、耐え難き痒みが最大の特徴です。しかし、症状の場所が場所ですから、病院に行くことをためらってしまいがちです。そこで、陰嚢湿疹の原因やおすすめの市販薬について紹介していきます。
陰嚢湿疹の原因
陰嚢湿疹の原因は、解っていません。体質や腸内環境の悪化、アレルギーなどさまざまな説がありますが、明確ではありません。
また、診察科目についても皮膚科と泌尿器科で診てもらうことができるのですが、病院によって対処方法が異なることも多く、治療方法も確立されていません。
そのため、さまざまな民間療法が試されている病気でもあります。また、陰嚢湿疹で一番悩むのは痒みです。ひどいときは、眠ることすら困難になるほどの痒みに襲われます。
さらに睡眠中に無意識に患部を掻いてしまうことで、より症状を悪化させてしまうという悪循環に陥ることも珍しくありません。
この病気は年齢にかかわらず発症するので、「自分は大丈夫」というのは全くアテになりません。
陰嚢湿疹におすすめの市販薬
さまざまな人が「どんな薬が効くのか」ということをブログなどで紹介しています。その中から評判が良い市販薬を紹介していきます。
ポリベビー

最初に紹介するのは、佐藤製薬の「ポリベビー」です。本来は乳幼児向けの痒み止め薬ですが、トリクロロカルバニリドとジフェンヒドラミンが有効成分として配合されているので、殺菌効果と消炎作用が期待できる薬です。乳幼児向けというだけあり、低刺激性も評価されています。
また、ポリベビーについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
デリケアエムズ

次に「デリケアエムズ」です。この薬の有効成分もジフェンヒドラミンで、消炎作用のある薬です。とくに男性のデリケートゾーンに配慮して開発されている薬ですから、使いやすいと評価されている薬です。
ムズメン

最後に小林製薬の「ムズメン」です。この薬の特徴はリドカインが配合されていることです。リドカインは局所麻酔成分で、即効で痒みを止める効果に非常に期待できる成分です。他の有効成分はジフェンヒドラミンで、炎症を抑えながら、痒みも止めてくれる薬となっています。
また、ムズメンについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
陰嚢湿疹のケア方法
陰嚢湿疹を治そうとするなら、市販薬だけを使用しているのでは、なかなか治らないことが多くあります。
「完治した」と報告している人は、大抵、他のケア方法も同時に行なっています。と言っても、それほど難しいものではありません。
患部を清潔に保つ、通気性の良い下着を使用するなど患部が蒸れたり、汗で刺激しないような工夫をしていることが多いのです。
中には大胆にノーパンで過ごしたという強者もいるようですが、これは最終手段とした方が良いでしょう。
最後に
陰嚢湿疹は、第三者に相談するのが非常に難しいですが、早めに医師に相談することが早期治療につながります。
しかし、先にも触れたように原因が不明なので、対処療法を行なう以外にはありません。医療機関に行くにせよ、いきなり効果が強いステロイド系の処方薬を出すところはお勧めできません。
紹介してきたように、非ステロイド系の薬でも充分に効果を得ることができるからです。
それらの薬がダメならステロイド系のような強い消炎作用のある薬を使用する、といった対応をしてくれる病院のほうが選ぶようにしていくことをお勧めします。