胃腸風邪は、感染性胃腸炎、ウィルス性胃腸炎とも呼ばれており、夏や冬に多く見られます。感染性胃腸炎は夏に、ウィルス性胃腸炎は冬に多い傾向があります。
感染性の原因は、サルモネラ菌やカンピロバクター菌、腸炎ビブリオ菌が代表的で、ウィルス性の場合は、ノロウィルスやロタウィルス、アデノウィルスが代表的です。それぞれ発症するまでの期間が違います。
ここでは、原因菌ごとに潜伏期間やその間にうつる可能性についてまとめていきます。
サルモネラ菌の場合
潜伏期間は6時間から72時間と非常に短く、感染するとすぐに症状が表れます。激しい下痢や嘔吐、発熱を伴うことが一般的で、通常は1週間ほどで完治します。
治療が遅れた場合は2週間にわたり熱が続くこともありますので、異常に気づいたら直ちに医療機関へ行くようにしましょう。
カンピロバクター菌の場合
潜伏期間は1日から10日と幅があり、個人の免疫力によって違いが出ると考えられています。症状は、下痢や嘔吐、腹痛、発熱、寒気を伴うのが一般的です。1週間ほどで完治することが多いです。
腸炎ビブリオ菌の場合
腸炎ビブリオ菌の潜伏期間は、4時間から28時間と非常に短く、感染したらすぐに症状が現れます。サルモネラ菌と同じように下痢や激しい腹痛、発熱、嘔吐が一般的な症状ですが、2日から3日で回復することが多いです。
ノロウィルスの場合
ノロウィルスの潜伏期間は1日から2日ほどで、激しい下痢、嘔吐や発熱、寒気が一般的な症状です。感染力が非常に強く、二次感染が多いウィルスでもあります。看病するときに細心の注意が必要です。
ロタウィルスの場合
ロタウィルスの潜伏期間は1日から3日ほどで、嘔吐、下痢、発熱といった症状が一般的です。大人であれば重症化することはほとんどありませんが、子供が感染した場合は重症化することもある要注意ウィルスです。
アデノウィルスの場合
アデノウィルスのせんぷ期間は5日から7日ほどと少し長いのが特徴です。症状は嘔吐や下痢、発熱で早ければ2日、遅くとも1週間ほどで完治します。アデノウィルスはプール熱の原因ウィルスでもあり、喉の腫れや痛み、目の充血を引き起こすこともあります。
二次感染について
胃腸風邪の場合、二次感染に注意が必要です。ノロウィルスは非常に感染力が強く、看病している最中に患者が不用意に吐いたものなどから二次感染を引き起こすことがあります。
それ以外の原因となるものでも咳やくしゃみで感染することがありますので、看病するときには、マスクや手袋を着用し、吐瀉物が付着したものを処理するときは、袋などに入れてしっかり閉じるなどの処置が必須です。
医師のお墨付きが出るまでは、常に二次感染に注意を払っておきましょう。
まとめ
感染経路は、細菌は基本的に食べ物から感染することが多く、なまものや火が通りきっていない肉を食べることで感染することが多く、ウィルス性の場合は、汚水や貝類に潜んでいることが多くあります。
ウィルスや細菌が活性化する時期には充分に注意を払って、安全に食事などを楽しむようにしましょう。