「壊疽性口内炎(えそせいこうないえん)」という病気を知っていますでしょうか?アフタ性口内炎や細菌やウイルスなどが原因の感染性の口内炎とも異なり、非常に重篤な症状を伴う病気です。今回は、その原因・症状・治療法(薬)について紹介していきます。
原因
壊疽性口内炎の原因は、口の中にいる常在菌です。ただし、常在菌は原因の1つで、免疫力が激しく低下しているときに、口の中を傷つけることで発症します。
また、日本国内で壊疽性口内炎になることは、近年では非常に稀になっていると言われています。
現在、壊疽性口内炎が猛威を振るっているのは最貧国と呼ばれている国が中心で、共通点として、栄養状態が非常に悪く、衛生環境がほとんど伴っていないことが挙げられています。
症状
壊疽性口内炎の症状は、最初はアフタ性口内炎などと同じように、口の中などに白い斑点状の異物ができます。
ただし、壊疽性口内炎は進行性の病気で、放置していると歯茎からの出血や腐敗臭が生じ、そのうち高熱に悩まされるようになります。
また、倦怠感を伴っていることも多く見られるようです。そして、この病気が進行していくと、唇などが溶けたようになっていき、顔中に広がっていきます。
壊疽性口内炎の症状を画像で検索すると、鼻が溶けて無くなっている写真などを見ることができます。
治療法(薬)
アフタ性口内炎の治療法と同じく対処療法を行なっていくしかありません。炎症などを抑えているうちに免疫力を回復させることが重要になります。発熱が見られるので、解熱剤などが処方されることもあります。
また、栄養失調に陥っていることから栄養剤などの注入が行なわれることも珍しくありません。特効薬がないので、症状の広がりを抑えていくしか方法が無いのです。
栄養失調、免疫力低下、周囲や口内の不衛生さなどが原因で引き起こされているので、周囲の環境や衛生状態を一定以上に保つこと、栄養をしっかりと取ること、免疫力を低下させないことが壊疽性口内炎の予防となります。
まとめ
日本国内で、壊疽性口内炎に悩まされることは、非常に稀なことかもしれませんが、無理なダイエットなどを行なっていると栄養が不足しがちになり、それに伴い免疫力も低下していきます。
そのため、壊疽性口内炎が絶対に発症しないとは言い切れません。壊疽性口内炎は、アフタ性口内炎が劇的に悪化したものと考えることもできます。
日頃からの体調管理や栄養管理をしっかりと行なっていくように気を付けていくようにしましょう。