これから寒くなると気になってくるのが「しもやけ」です。まったくならない人もいれば、毎年しもやけに悩まされる人もいます。しもやけになると、かゆみやムズムズ感だけでなく、見た目も悪くなってしまいます。今回は、しもやけの中でもよくみられる、足の裏やかかとにできるしもやけの治療方法について紹介していきたいと思います。
しもやけって何?
冬のはじめ、ことに10月末あたりからしもやけになる人が多くなってきます。しもやけは「凍瘡」と呼ばれ、主に手や足、耳たぶや鼻などにできます。特に気温が下がると手足が冷たくなって、紫紅色になる人に多くみられます。寒くなると血管が収縮します。
動脈は温められるともとに戻りやすいのですが、静脈は戻りにくくなる性質があります。このため、体の末梢部分である手足や耳たぶなどに栄養が届かなくなって、赤い発疹や腫れが起こり、かゆみや痛みが生じてしもやけになってしまうのです。
しもやけの種類は?
しもやけには紫紅色に腫れ上がって樽柿のような形になっている「①樽柿型」と赤く丸く皮膚面が扁平に高まった発疹になる「②多形滲出性紅斑型」との2つがあります。
①は子供に、②は大人に多く見られます。①は手足の指や足の裏などにできやすくなり、②は耳たぶや鼻などに生じます。
かゆみが強く特に夜、布団に入ったりこたつにあたったりすることでひどくなります。どちらの場合もひどくなると水ぶくれになったり、内部に出血したりして潰瘍となることがあります。
足のしもやけの治療法は?
しもやけは血の循環を良くすることが一番の予防法です。特に足のしもやけは身体の末端の部分にできやすくなるため、しもやけの中でもとても多くなります。
手足をマッサージしたり、室温をあげる、風呂から上がったら乾いたタオルできれいに水分を拭きとることが大切です。夜寝る前に、足にクリームを塗るのも効果があります。
それでも、しもやけができてかゆみが強く我慢できない場合は、皮膚科を受診してみてもらいましょう。
治療法としては、まず、外用薬を使って皮膚を刺激し、血液循環を良くします。カンフルレシチン軟膏、酢酸トコフェロールや止痒軟膏を併用して使います。 全身的には、末梢血液循環を良くする、循環ホルモンビタミンEの内服が有効になります。
潰瘍になったものは感染の心配もあるので、抗生剤などを使うこともあります。しもやけに効く漢方薬もあります。当帰四逆加呉茱萸生姜湯は冷え性でしもやけができやすい人に効果があります。
冷たい水に手を入れると指先が真っ白になる人などに効果があります。紫雲膏という外用薬もあります。当帰四逆加呉茱萸生姜湯と併用すると効果的です。
まとめ
足にできたしもやけは、靴の中でムズムズしてかゆみをガマンすることが難しくなります。仕事や勉強に集中出来なくなることもあるので、毎年しもやけに悩まされる人は、早めに対策をとることをおすすめします。