総合風邪薬・総合感冒薬と言われるものは、風邪薬の承認基準に設定された風邪の11の諸症状の緩和すべてに効果があるものを言います。
つまり、パッケージのキャッチコピーで総合風邪薬・総合感冒薬とうたっている製品の効能は、必ず、「風邪の諸症状(発熱・悪寒・頭痛・喉の痛み・鼻水・鼻づまり・関節の痛み・筋肉の痛み・咳・痰・くしゃみ)の緩和」と記載されています。
ここでは、そんな総合風邪薬の中から、おすすめのものをいくつかピックアップして紹介していきたいと思います。
ルルアタックEX
一番の特徴は、風邪の諸症状のもとになっている炎症に対して、イブプロフェンとトラネキサム酸という2つの抗炎症成分を配合している点です。
痛みや発熱のもととなるプロスタグランジンを抑えるイブプロフェン成人1日量として450mgに加え、炎症のもととなるプラスミンを抑えるトラネキサム酸を配合することで、風邪でつらいとされている発熱や喉の痛み、頭痛などをしっかりと抑えてくれます。
鼻炎症状には抗ヒスタミン剤であるクレマスチンフマル酸塩、咳・痰には、メチルエフェドリンが気管支を拡げ、ジヒドロコデインリン酸塩が咳中枢に働きかけて咳を鎮めるととおに、ブロムヘキシンが痰をスムーズに出してくれます。
また、ルルアタックEXについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
ベンザブロックIP
武田薬品工業の総合風邪薬で、熱からくる風邪に効く「青のベンザ」としても知られているものです。解熱鎮痛成分としてイブプロフェンが成人1日量として450mg配合されていて、風邪による発熱、喉の痛み、頭痛、吐き気、筋肉や関節の痛みといったつらい症状に優れた効果を発揮します。
しかも「熱からくる風邪」としていますが、鼻水・鼻づまり・くしゃみといった風邪による鼻炎症状には抗ヒスタミン剤であるクロルフェニラミンマレイン酸塩を、咳・痰といった症状には、メチルエフェドリンとジヒドロコデインリン酸塩というダブル成分を配合していて、風邪の全ての諸症状にしっかり効くように設計された総合風邪薬になっています。
また、ベンザブロックIPについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
パブロンエースAX微粒
大正製薬から出ている総合風邪薬です。イブプロフェンやアンブロキソール塩酸塩といったスイッチOTC化された成分を配合していて、効き目が高い大人専用の総合風邪薬になっています。
つらい熱や喉の痛みには、解熱鎮痛成分のイブプロフェンが、鼻炎症状に効く抗ヒスタミン剤として、クロルフェニラミンマレイン酸塩、咳・痰にはジヒドロコデインリン酸塩とメチルエフェドリンに加えて、風邪を引いたときにいつまでもぬけない、喉にからまるしつこい痰をうすめて滑らせて排出させるアンブロキソール塩酸塩が配合されています。
風邪の初期の鼻炎症状にも、いつまでも残ったしつこい咳や痰にも効果を発揮します。微粒は苦みを感じにくい独自技術によるコーティングが施されているので、飲みやすくなっています。
また、パブロンエースAXについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
パブロンゴールドA
大正製薬の総合風邪薬ですが、この薬をおすすめする一番の理由が、風邪の11の諸症状全てに効能があるのに、1歳の乳幼児から飲むことができるという点です。
風邪薬はよく大人専用風邪薬、子供用風邪薬といったように製品が販売されていますが、このパブロンゴールドAがあれば、お子様からお年寄りまで家族みんなで飲むことができます。
鎮痛効果ということを考えると、解熱鎮痛成分としてイブプロフェンではなくてアセトアミノフェンが使われているので、イブプロフェンの製剤に比べると若干落ちるかもしれませんが、副作用も比較的少なく、お子様にも使えるというのは大きな魅力です。
いざというときに、このパブロンゴールドAを常備薬として用意しておけば、お子様の風邪にも対応することができます。
また、パブロンゴールドAについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
まとめ
総合風邪薬を使うメリットとしては「All in One」ということです。つまり11の諸症状全てに効くように、解熱鎮痛成分、鼻炎症状に効く成分、咳・痰に効く成分がまんべんなく配合されていますので、病期によって症状が変わってくる風邪に対して、どの症状が出ているときでも使えるという点です。総合風邪薬は常備薬として用意しておけば、いざというときどんな風邪に対しても対処することができます。