アルコールを過剰に摂取することで発症するアルコール中毒。ときに死に至ることもある怖い症状です。ここでは、急性アルコール中毒の治療方法と費用について解説していきます。
治療方法
基本的に、症状が軽い場合では体温を保ち経過を待つことで、12時間以内には自然回復すると言われています。
アルコールは体内への吸収が早いので、胃洗浄はほぼ意味がないため行われません。またアルコール中毒には解毒薬もなく、安静に寝ているほかは対処法はないと言っていいでしょう。
ただし、アルコールを摂取した直後であったり、アルコール以外の中毒症状が疑われる場合は、胃洗浄を行う場合があります。
また体内のアルコール濃度を薄めるためにたくさん水分をとるという行為は全く意味がありませんので、注意しましょう。
この際に特に注意することは、
- 体温の低下を防ぐために毛布や布団などで保温する。
- 嘔吐した場合に窒息してしまう場合がある為、横向きに寝かせて、嘔吐物がのどに詰まらないようにする。
の2点です。特に嘔吐による窒息は自分で対処できないため、一緒にいる人に注意深く観察してもらうと良いでしょう。
しかし、最初は軽いと思われた症状も、話しかけても反応がなくなったり、だんだんと反応がなくなっていくような場合には、すぐに救急搬送する必要があります。
次に症状が重い場合の治療法です。規模の小さい病院では対処するのが難しいため、設備の整った大きい病院に行きます。
病院では、気管内挿管 (口や鼻から気管内チューブを挿入すること)を行い、気道確保する方法があります。また、必要に応じて人工呼吸を必要とするケース、脱水症状や低血圧、低血糖などの症状が出ている場合にはそれぞれの対処が必要です。
治療費
治療費についてお話します。急性アルコール中毒で病院に搬送された場合、当然医療費がかかります。病院によって違いますが、保険証を使用しても2〜3万円前後、もしくはもっと高額の医療費がかかってしまうようです。
入院費だけではなく、採血や点滴、時間外診療や救急外来、様々な処置をを考慮すればそれくらいの治療費がかかってしまうのは仕方がありません。
また、急性アルコール中毒の処置だけではなく、それによるひどい外傷があればその分の処置も必要となるでしょう。
外傷はなくとも頭を打ったことにより気を失っている場合や、急性アルコール中毒によって心臓などに悪影響があって気を失ったのかもしれません。
その可能性が否定できない限りは、病院ですので色々な検査や治療が必要になって高額な医療費を支払わなければならないことになるでしょう。
しかし、救急で運ばれるほどの重度な急性アルコール中毒となれば、命に代えられるものではありません。命を助けてくれた人たちに感謝をし、今後飲酒する際は特に気を付けましょう。
予防法
実のところ、急性アルコール中毒には明確な治療法が存在していません。病院での処置も対処療法に過ぎず、アルコールが体外へと早いうちに排出されるかどうかは、当人のアルコール分解機能にかかっています。
そのため、急性アルコール中毒に関しては、予防することが非常に重要です。予防法としては、一気飲みをしない、他人に飲酒を強要しない、必ず自分のペースを守るようにすることが挙げられます。
また、空腹でのアルコール摂取は絶対に避けましょう。空腹時ではアルコールの吸収速度も早まってしまうので、中毒症状が出やすくなります。
それを防止するためには、脂肪分が高いものやタンパク質が多く含まれているものでお腹を満たしてからアルコールを摂取することが効果的です。
脂質やタンパク質は分解されるのが比較的遅いので、その分アルコールの吸収も遅らせることができます。
最後に
付き合いで宴会などに参加していると、必ず飲酒を強要してくる人がいますが、その場合、法律を持ち出しつつかわすのがお勧めです。
お酒を無理に勧めて強制的に飲ませて急性アルコール中毒にさせた場合、懲役刑に処せられます。急性アルコール中毒で死なせた場合は最大で15年の懲役刑が課せられることもあります。
このような話題を宴会の席で持ち出せば白けてしまうのは目に見えていますが、宴会で死者を出すよりましなではないでしょうか。
切り出し方によって、無理な飲酒から逃れることができるので、飲酒を強要した場合の刑罰について下調べをしておくのも良いかもしれません。
