突然、激しい腹痛に襲われる虫垂炎ですが、放置しておくと腹膜炎を併発して命にかかわる状態になってしまい大変危険です。できれば、なりたくないですね。それでは、虫垂炎を発症しないように食事で注意することには、どんなものがあるのでしょうか?
目次
虫垂炎の原因
虫垂炎の原因は、未だに明確にはなっていませんが、いくつか考えられています。
ストレス
ストレスが溜まってしまうと自律神経のバランスが乱れて、体の免疫力が低下します。免疫力が低下すると、虫垂にウイルスや細菌に感染しやすくなり、増殖して炎症を起こします。
便秘
便秘で腸の蠕動運動が弱くなり、便が腸内に溜まって虫垂の入り口が狭くなったり、塞がれてしまうことで、虫垂の内圧が上がり、血行が悪くなります。血行が悪くなるとウイルスや細菌に感染しやすくなり、炎症を起こします。
暴飲暴食
暴飲暴食をすると胃腸が疲れて働きが悪くなり、免疫力の低下に繋がり、虫垂炎になりやすい状態を作ります。
虫垂炎の食事で注意することは?
それでは、虫垂炎になってしまったとき、食事ではどのようなことに気をつけるのが良いのでしょう。
腸内環境を整える食事を心がける
虫垂炎になるリスクを軽減するには、虫垂炎の原因ともいわれている便秘にならないように心がけることが大切です。そのためには、腸内環境を整えることが重要です。つまり、腸内細菌の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすことです。
腸内で悪玉菌が多くなっていると、腸の蠕動運動が弱くなり、腸内腐敗が進み、アンモニアやフェノールなどの有害物質が増えます。
さらに、腸の蠕動運動が弱くなると、腸内で便が滞留する時間が長くなり、有害物質が腸から吸収されやすくなるため、さまざまな病気を引き起こす原因にもなります。
一方、腸内で善玉菌が多くなると、善玉菌が作り出す乳酸や酪酸によって、腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑えます。
さらに、腸の蠕動運動を促進し、排便が促され、有害物質も速やかに排泄されます。このように腸内を善玉菌優勢に保つことはとても大事です。それでは、善玉菌を増やすために、毎日の食事に取り入れたい食材をまとめます。
ビフィズス菌や乳酸菌を多く含む食品
善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌などを含むヨーグルトや乳酸菌飲料を毎日の食事に摂り入れると良いですね。また、乳酸菌を多く含むキムチなどの乳酸発酵食品も良い食材です。
納豆
納豆は善玉菌のエサとなるオリゴ糖を多く含む大豆製品で、さらに、納豆菌は生きたまま腸内に届き、善玉菌の増殖を助けます。
オリゴ糖や水溶性食物繊維を多く含む食品
野菜や果物、豆類などに多く含まれるオリゴ糖や食物繊維は善玉菌のエサとなり、増殖を促します。
オリゴ糖を多く含む食品には、バナナや大豆、ごぼうなどがあります。水溶性食物繊維を多く含む食品には、野菜や果物の他に、海藻類やきのこ類などもあります。
ちなみに、悪玉菌の好む食品は、肉類です。肉中心の食事ばかりをしていると、悪玉菌が増えてしまいます。肉類を食べるときは、善玉菌を増やす食品を一緒に摂るようにしましょう。
規則正しく食事をする
食事は、1日3回・規則正しく摂るようにしましょう。特に朝食はしっかり摂ることが良いといわれています。ですので、少し面倒かもしれませんが、毎朝しっかりと食べるようにしましょう。
まとめ
虫垂炎の食事で注意すべきことは、腸内環境を整える食生活を心がけることです。便秘にならないように心がけることが、虫垂炎の予防になる可能性があります。便秘にならないようにするためには、食事の他にも、水分をしっかり摂ること、適度に運動することも大切です。