過度なダイエットや偏った栄養などは将来、骨粗鬆症を引き起こす確率が高くなります。特に女性の場合、閉経後にホルモンのバランスが崩れることから骨粗鬆症にかかってしまうこともあります。
カルシウムを含む食品を積極的に摂取したり、適度な運動や日光浴などは骨密量を増加するのに役立ち骨粗鬆症にかかるリスクを減らすことができます。
今回はエディロールの効果や副作用について解説します。
効果
エディロールはエルデカルシトールを有効成分とする骨粗鬆症治療剤(活性型ビタミンD3製剤)の薬剤です。
骨の発育にはビタミンDが関与していますが、ビタミンDが不足すると骨の性質が低下して、骨折しやすい状態となります。
エディロールは活性型ビタミンD3誘導体で、小腸などのビタミンD受容体に結合することでカルシウムの吸収が高まり、血清カルシム濃度が増加して骨粗鬆症を予防します。
通常、成人において1日1回0.75μgを内服しますが、症状により適宜1日1回0.5μgに減量するようにします。
エディロールの内服期間は高カルシウム血症を起こさないように定期的に血清カルシウム値を測定するようにしましょう。
休薬した後、血清カルシウム値が正常に戻った場合は、1日1回0.5μgから内服を再開します。
エディロールは医師の指示に従い内服するようにして下さい。
副作用
副作用は比較的少ないですが、血清カルシウムの値に注意しながら内服するようにして下さい。
主な副作用は、尿中カルシウム増加、血中カルシウム増加、血中尿酸増加(高尿酸血症を含む)、高カルシウム血症など見られることがあります。
その他、嘔気、下痢、腹痛、便秘、胃不快感、口渇、胃炎などの消化器系症状、浮動性めまい、味覚異常、発疹、そう痒症など現れることがあります。
また、γ-GTP、AST(GOT)、ALT(GPT)、LDHなど肝機能値の上昇、クレアチニン、BUN、尿中血陽性、尿中蛋白陽性など腎機能値の異常、ヘモグロビン減少、白血球数減少、貧血、ヘマトクリット減少、赤血球数減少など血液値の変化にも注意して下さい。
重篤な副作用として高カルシウム血症が現れることがあります。
倦怠感、いらいら感、嘔気、口渇感、食欲減退、意識レベルの低下など高カルシウム血症が疑われる症状が現れた場合は、内服を中止して医師の適切な処置を受けるようにして下さい。
高カルシウム血症を伴う急性腎不全や尿路結石が現れたら内服を中止して医師の指示に従い適切な処置を受けるようにしましょう。
腎機能障害や重度の肝機能障害のある方、悪性腫瘍のある方、尿路結石や既往歴のある方はエディロールを内服することにより症状が悪化する恐れがあるので慎重に内服するようにして下さい。
エディロールを内服している期間は副作用を起こさないためにも3ヶ月~6ヶ月に1回程度は血清カルシウム値を測定するようにしましょう。
妊婦、妊娠している可能性のある方、また授乳中の方は内服禁止となっていますので注意して下さい。
まとめ
エディロールは骨粗鬆症を改善する薬剤です。
加齢と共にホルモンのバランスが乱れたり、偏った栄養などの影響で骨の密度が低下することがあります。骨量が低下すると骨折しやすくなるので、小魚や海藻類、乳製品などカルシムを多く含む食品を摂取して骨粗鬆症を予防するようにしましょう。
また食事療法と合わせて内服することで効果が得られやすくなります。