
テレビなどで、歯周病予防用の歯磨き粉のCMなどを見て、その名前を知っている人は多いかもしれない歯周病。その原因は大きく口内トラブルによるものと、それ以外のものに分けることができます。ここでは、そんな歯周病の原因についてまとめてみました。
歯周病とは
歯周病とは、歯肉炎と歯槽膿漏の総称をいい、歯肉炎では、歯肉の発赤や腫れ、出血がみられ、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の間の隙間がどんどん深くなっていきます。
やがて歯肉炎が進むと、歯周ポケットから出血したり膿がでてきたりして、歯槽膿漏となり、歯を支えている歯槽骨という骨が弱くなり歯がぐらつくようになっていきます。
そして、最終的には歯がぬけ落ちてしまうことになります。平成23年の歯科疾患実態調査によると日本人の約7割に何らかの歯周病の症状が認められていると言われています。
口内トラブルが原因の場合
歯垢・歯石
歯周病の原因を口内トラブルから考えると、その主な原因は「歯垢(プラーク)」や「歯石」にあります。
歯肉炎は、歯の歯周ポケットなどに食べ物のカスがつまり、そこに含まれるブドウ糖などの糖類や唾液に含まれるアミノ酸を栄養源として、口内に存在している常在細菌が集まって、歯の表面にへばりついてネバネバヌルヌルした歯垢を作ります。
歯垢は歯磨きをすれば落ちますが、何もしないとネバネバ、ヌルヌルしていて落ちにくく、それが歯の表面にたまっていくと、そこが細菌の巣となりどんどんとスクラムを強化していってしまい、やがて歯医者にいってスケーリング(削ってもらう)をしなければ落ちないほどの歯石になってしまいます。
そうすると、ガッチリとスクラムを組まれた状態の歯石が歯周病菌を引き起こす細菌、歯周病菌の温床となり、特に歯周病菌は酸素を嫌う性質がある嫌気性細菌なので、 歯周ポケットの中にどんどん増えていき、そこが炎症を起こして歯肉炎となり、やがて歯槽膿漏へと進行していきます。
よく歯磨きは毎日しなさいと言われるのは、歯周病の原因となる歯垢を落ちやすいうちにブラッシングで落とすためで、歯垢から歯石になってしまうとなかなか落とすことができなくなります。しかも歯についたプラークは2日ほどで歯石になっていくからです。
歯並び・噛み合わせが悪い
歯並びが悪かったり、歯の噛み合わせが悪いと、歯周病になりやすくなります。これは食べカスがはさまりやすかったり、開いている隙間に歯垢ができやすいことから、歯周病のリスクが高まっていきます。
口内トラブル以外が原因の場合
喫煙
煙草を吸うと、煙に含まれる有害物質が口の中の粘膜や歯肉から吸収されてしまいます。
煙草に含まれるニコチンに強い血管収縮作用があり、歯肉が炎症を起こしても出血ししづらくなり、歯周病が気づかないうちにどんどん進行してしまうこともあります。
また、ニコチンとともに一酸化炭素が免疫機能を低下させることにより、歯周病の症状を悪化させてしまいます。
食生活
食生活も歯周病と深く関係しています。歯周病菌の栄養となるのは糖分ですが、甘いものをダラダラと食べるような食生活をしていると歯周病菌に絶えず栄養を送り込んでいるようなものなので、歯垢から歯周病菌の温床となる歯石を作りやすくしてしまいます。
また、良く噛まずに食べるクセがある人は、唾液が十分に分泌されないために、細菌が繁殖しやすい状態となり歯周病を誘発してしまいます。
ストレス
ストレスがたまり身体が疲労してくると、免疫力が低下してしまうことから、歯周病になりやすくなってしまいます。
まとめ
歯周病の原因は、歯周ポケットなどに歯垢ができ、歯石となって歯周病菌の温床ができることによるものですが、歯並びが悪い人は歯垢がたまりやすいので注意が必要です。
また、免疫力を弱めてしまうストレス、歯周病菌の栄養を常に供給し続けるような食生活、あまり噛まないことで唾液が不十分となり口内浄化作用の不足といったことも、歯周病となるリスクを高めてしまいます。