非常に強い感染力を持っていることでも知られたノロウイルス。吐瀉物に注意が必要なのはもちろんのこと、嘔吐で汚れた衣類や布団等にも注意しなければなりません。ここでは、ノロウイルスに感染した時の洗濯に関する情報をまとめていきます。
ウイルスがついた衣服の洗濯方法
ノロウイルスにより嘔吐で衣類や布団等が汚れてしまった場合、どうすれば良いのでしょう?
ノロウイルスはとても強いウイルスを持っているので、そのまま洗濯してしまうと洗濯層にもウイルスが付着してしまい、他の人の衣類にもウイルスが付いてしまうため厳禁です。
自分や家族がノロウイルスにかかってしまった場合は、被害の拡大をふせぐために正しく洗濯方法をしっかりと知ることが大切です。
まず初めに、汚れた衣類をすぐに洗えない時には、付着したウイルスが飛散してしまわないように、ビニール袋などに汚物の付着した衣類などを入れてきつく結んで密閉させます。
次に、バケツやたらいに水をくみ、ウイルスが飛散してしまわないように汚れた衣類を静かにバケツやたらいに入れ、水洗いをしましょう。
このように汚れたものを処理する時は、防水エプロンなどを付け、密閉率の高いマスクやゴム手袋、メガネで目を覆ってください。また、洗濯中は周りに人を近づけないようにしましょう。
ノロウイルスは0.02%の塩素系漂白剤調整液での消毒が有効です。汚れのひどい箇所を中心に、周囲にも幅広く塗布して浸透させます。
この場合、酸素系(色柄できるもの、混ぜるな危険の文字がないもの)ではノロウイルスを退治できないため、塩素系の漂白剤に浸け置きしましょう。塩素系の漂白剤とは、次亜塩素酸ナトリウムが成分のキッチンハイターなどのことです。
赤い文字で「混ぜるな危険」とかかれてあるのですぐに分かるでしょう。 消毒剤の浸透時間は、0.02%で5分間、0.1%で一分間浸透させることにより、ノロウイルスを死滅させることができます。市販のキッチンハイターは塩素濃度が6%なので、これを約300倍に薄めたものを使えば良いでしょう。
30分ほど浸け置きするとウイルスは死滅してしまいます。浸け置きした衣類は、十分にすすぎ、85度の高温で一分以上の熱水洗濯が有効です。
最後に、浸け洗いに使ったたらいやバケツ、ゴム手袋なども0.02%の塩素系漂白剤調整液で消毒をし、洗剤を用いて念入りに消毒をしてください。
ウイルスを退治したあとも、できれば汚物の付着していたものと付着していなかったものを分けて洗濯するのが望ましいでしょう。
また、ノロウイルスは乾燥すると空気中に飛散してしまいます。そのため、部屋干しをするのではなく、ベランダなどで乾燥させたほうが良いです。
洗濯機の消毒方法
衣類が多くて手洗いするのが大変な場合は、洗濯機を使って消毒します。まず洗濯機に水をためます。塩素系漂白剤は水10リットルに対して40CC必要です。洗濯機の大きさに合わせて漂白剤を入れてください。
そしてそのまま30分以上放置します。そのあとは、漂白剤の入った水はすべて捨てて、洗濯用洗剤を投入してから普通の洗濯をします。この時、2回以上行わなければ完全にウイルスを退治することはできません。
最後に
ノロウイルスに感染した時には、上記で紹介した洗濯方法をもとにして、二次感染を防いでください。