
ノロウイルスは、2015年に変異をして、ヒトが免疫を持たない変異株も登場してきて国内に感染を拡げました。
ノロウイルスに感染すると、いきなりお腹がチクチクと痛みだして、しだいにこみ上げるような痛みとなっていき、お腹の不快感や吐き気を催したりします。
そんなノロウイルスですが、アルコールで消毒できるのでしょうか?ここでは、ノロウイルスにアルコール消毒は効果的なのかをはじめ、おすすめの予防法についてまとめていきたいと思います。
アルコール消毒は効果的なの?
結論からいうと、ノロウイルスに関しては、完全にウイルスを失活化する方法としては効果が期待できません。ノロウイルスを消毒する場合には、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒や加熱消毒が第一選択となります。
したがって、ノロウイルスが大量に含まれていると思われるノロウイルス感染者の嘔吐物や糞便の処理などには向いていません。
ただし、次亜塩素酸ナトリウムや加熱消毒ができない場合や、手洗いの補助としては、アルコール消毒は有用です。
アルコール(エタノール)は、インフルエンザウイルス、エボラウイルス、デング熱ウイルス等、種々の細菌やウイルスに対して消毒効果があります。
しかし、ノロウイルスは、ウイルスの外側を覆うエンベロープという膜を持たないウイルスで、環境変化に強く、消毒剤や除菌剤が効きにくいウイルスになっています。
一般的な感染症対策としては、消毒用エタノールが用いられたりしますが、ノロウイルスに関して言えば、完全にウイルスを失活化する方法としては、効果が期待できず、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒や加熱消毒が効果的になるわけです。
次亜塩素酸はノロウイルスの消毒効果は強いのですが、金属を腐食させたり、皮膚に対して刺激があったり、衣類を漂白させてしまったり、木材と触れると効果が落ちるという欠点があります。
つまり、次亜塩素酸は、人体に直接使ったり、貴金属や繊維製品に使ったりすると問題を起こす可能性があります。
アルコール消毒をより効果的にする方法は、消毒する対象物に十分な量のエタノールを用いて一度拭いた後、15秒ぐらいおいてから、さらにもう1回拭く2度拭きすることがお奨めです。
おすすめの予防法は?
人体に対するノロウイルスの予防法としては、石けんと流水による手洗いにより、手指に付着したノロウイルスを物理的に除去することが、最も重要で効果的な予防法になります。
ノロウイルスは、ウイルスの中でも小さな粒子で、手指のしわの溝に残りやすく、しかも感染力が強いため、溝にわずかに残ったウイルスでも感染してしまうことがあります。
このため、手洗いの補助として、手洗い後にアルコール消毒をすることは非常に効果的な予防法になります。具体的には、手指にアルコールを15秒間乾燥しない程度の量をつけて、完全に乾燥するまで両手をすりあわせてすり込みます。
また、ドアノブや共同で使う場所など、いろいろな人が触る場所も、エタノール消毒は予防という観点からみて有用です。
アルコール消毒による手洗い以外では、広島大学の研究で、渋柿に含まれているタンニンがノロウイルスに有効だという報告があります。
ノロウイルスのタンパク質と反応し、ノロウイルスをコンクリート詰めにしたようにすることでノロウイルスの感染を抑えることが期待されています。
ホームセンターなどでも、「渋柿(無臭)」として入手することができます。柿渋を消毒用エタノールで10倍に薄めて、消毒に使うと良いでしょう。
まとめ
アルコール消毒は、ノロウイルスが大量についているような場合には不向きです。アルコールは、完全にウイルスを失活化することはできませんが、感染予防として手洗い後にアルコール消毒をすることは有用です。