
インフルエンザといえば、A型やB型を思い浮かべる人がほとんどだと思います。これらは毎年冬になると流行る「季節性インフルエンザ」ですが、数年前の春に、季節性とは違う、「A/H1N1」と呼ばれる「新型インフルエンザ」が流行しました。今回は、この新型インフルエンザの原因や症状、治療法などを中心にお話ししていきたいと思います。
新型インフルエンザとは
新型インフルエンザは、2009年の春にメキシコでブタ由来のインフルエンザウイルスとして人に感染しました。その後、アメリカやカナダへと感染が拡大し、世界中で感染者が出るようになりました。日本でも2009年の5月に初めての感染者を確認した後、秋から冬にかけて全国で感染が拡大し、2010年の1月に終息をむかえました。
その前の年までに、一度も流行したことのない新しいインフルエンザだったので、誰も免疫がついていなかったことから感染が拡大するたものと考えられています。はじめの流行時、約50%の子どもが感染し抗体ができましたが、大人の感染者が少なかったため、次に流行するときは大人の感染者が多くなることと予想されています。
どんな症状が出るの?
新型インフルエンザに感染すると、約1〜4日の潜伏期間を経て発症します。新型といっても季節性のインフルエンザとほぼ同じような症状が出ます。
- 急激な発熱や悪寒
- 喉の痛み
- 倦怠感
- 咳や鼻水
- 頭痛
- 筋肉痛・関節痛
- 吐き気
- 下痢や腹痛
多くの場合、1週間程度で回復していきますが、人によっては重症化することもあります。とくに基礎疾患がある人や高齢者、妊婦や乳幼児などは注意が必要です。
治療法は?
新型インフルエンザの治療法は、季節性のインフルエンザととくに大きな変わりはありません。タミフルやリレンザなどのインフルエンザ治療薬を服用することが一番の治療法になります。急な発熱や悪寒がしたら、48時間以内に服用することが基本となります。
また、細菌による二次感染が疑われる場合は抗生剤による治療が行われます。しかし、インフルエンザに感染しても、症状が軽いようなら必ず病院へ行く必要はありません。この場合、家で安静にして、十分な睡眠や栄養を摂るようにしましょう。
症状がだんだんひどくなる、呼吸困難、顔色が悪い、嘔吐や下痢が続く、グッタリしているなどの場合は重症になっているかもしれません。急いで病院へ行ってください。
合併症もあるの?
新型インフルエンザの怖いところは、単なるインフルエンザというだけでなく、合併症を発症する可能性があるという点です。それでは、ここでは、新型インフルエンザの合併症について見ておきましょう。
肺炎
新型インフルエンザの注意すべき点は、肺炎を起こしやすいことになります。健康な大人や子どもでも発症後2〜4日後、急激に肺炎になることがあります。息切れや呼吸困難が現れたら、肺炎を疑ってすぐに病院へいきましょう。
脳炎
小児の場合、脳炎を発症することがあります。普通のインフルエンザは、1〜3歳の子どもにみられますが、新型の場合、小中学生でも起こすことがあります。呼びかけに応えない、妙なことを言う、痙攣を起こすようならすぐに病院へいきましょう。
まとめ
新型インフルエンザは季節に関係なく、突然流行することがあります。日頃から免疫力を高めて、感染しにくい身体を作っておくことが大切です。