クループ症候群は喉周辺に関する咳や呼吸困難などの各症状についての呼び方で、発症する原因が一つではないことが、その厄介さを物語っています。ここでは、クループ症候群の治療方法や期間など、治療に関する情報をまとめていきます。
クループ症候群とは
「クループ症候群(Croup Symdrome)」と言うちょっと聞きなれない病名ですが、ウイルスや細菌による感染で喉の周りや声帯が炎症を起こし、気道の粘膜が腫れてしまう病気です。
一昔前までは、ジフテリアが原因となって引き起こされていました。
ジフテリアに感染すると、粘膜に偽膜と呼ばれるものが生成され、それが呼吸を妨害したり咳の原因となったりしていました。偽膜はクループと呼ばれ、声帯の周辺に薄い膜のようなものが作られることが特徴です。
ジフテリア感染によるクループ症候群は真性クループと呼ばれ、その症状もかなり重症になるものが多く、治療方法も入院して血清を14日間にわたり投与されるものですがアレルギー反応が出ることも多く慎重な治療が必要でした。
現在ではDPT三種混合ワクチンを摂取することでジフテリアの感染を予防することができるようになり、ジフテリアが原因のクループ症候群はほとんど見ることがなくなっています。
現在、クループ症候群と呼ばれているものは、パラインフルエンザウイルスが原因となっているものが8割近くを占めており、仮性クループとも呼ばれています。
症状はジフテリアによるクループ症候群と同様に粘膜に異常をきたすことから、異常な咳や呼吸困難、声が嗄れるなどの症状が見られます。
パラインフルエンザウイルスは3日から4日で自然治癒するくらい毒性が弱いものですが、免疫機能が未熟な6歳以下の子供にとっては、非常に辛いものとなります。
治療方法と治療期間は?
クループ症候群の原因によって治療方法が変わってきます。
ジフテリアやインフルエンザ菌に関してはワクチンがあるため原因菌となりにくいですが、感染していた場合は、入院して抗菌薬を処方してもらう治療を行ないます。
この場合、1週間から2週間抗菌薬を投与してもらいながら、経過観察を行ない、原因菌が完全に消滅したことが確認できるまで治療が続けられることになります。
このようなケースはほとんど見られません。クループ症候群を引き起こす原因となるものはパラインフルエンザウイルスと呼ばれるウィルス性のものが多いです。
このウィルスに関しては、ワクチンは存在しないため症状を観察しながらの治療が必要になります。軽症の場合、1週間で良くなることがほとんどです。
このウィルスの場合、重症化することは無いとされているので、医師の指示に従って治療を進めていけば、問題なく治療することができます。
治療薬はどんなものが使われるのか?
クループ症候群が軽症であれば、室内を加湿することで自然と治癒することが殆どですが、クループ症候群は夜になると症状が悪化するという特徴も持っています。
あまりに症状が悪化している場合には、病院でステロイド系の薬を処方してもらう必要があります。
ステロイドと聞くと副作用について不安に思う人も多くいるでしょうが、現在では副作用の少ないステロイド薬剤が次々と登場しており、それほど不安に思う必要はありません。
どうしても不安な場合は、医師に相談した上で処方してもらう薬を非ステロイド系の抗炎症薬に変更してもらいましょう。
クループ症候群は喉の粘膜の腫れを抑えることが重要なので、ステロイド以上に効果的な抗炎症薬がない限りは、まず、ステロイド系の薬剤が処方されます。
まとめ
クループ症候群は、昼は症状が軽く夜は悪化するという特徴も持っています。夜の間はできる限り安静にさせてあげられるように工夫しましょう。
また、原因ウィルスは毒性が低く免疫力がつきにくいので、6歳以下のうちは何度もクループ症候群にかかることがあります。
ただし、子供の免疫力が発達するにつれてかからなくなっていきますので、過度な心配は無用です。
呼び名から不安を増大させられますが、しっかりとケアしてあげればすぐに治ることがほとんどですので、冷静に対応していきましょう。
