結膜炎になると「周りの人たちにうつしてしまう」と考えがちですが、実は結膜炎の種類によってはうつるものとうつらないものがあります。
では子どもがうつる結膜炎になったら、保育園は休ませたほうが良いのでしょうか?今回は、結膜炎と保育園の登園について考えていきたいと思います。
目次
うつる結膜炎とうつらない結膜炎
結膜炎は白目と結膜と言われるまぶたを覆っている膜が、何らかの原因で赤くなって充血してしまう疾患です。結膜炎の種類によって、うつるものとうつらないものがあります。
うつる結膜炎
うつる結膜炎は細菌によるものや、ウイルスによるものがあります。
細菌性結膜炎
黄色ブドウ球菌などが原因で起こります。感染はまれですが、小さい子どもや体力の低下でうつることもあります。
流行性角結膜炎
俗に「はやり目」と呼ばれています。アデノウイルス8型の感染で起こり、感染力が非常に強いのが特徴です。
咽頭結膜炎
「プール熱」とも呼ばれています。アデノウイルス3型が原因で起こります。結膜が赤くなって充血する他にも、咽頭が赤くなり、熱が出たりします。
急性出血性結膜炎
白目に出血があるのが特徴です。エンテロウイルス70型などの感染で起こります。目の痛みや目やにが多く見られます。
うつらない結膜炎
うつらない結膜炎には、アレルギー性結膜炎があります。スギやヒノキなどの花粉やダニ、ハウスダスト、犬やネコの毛などにアレルギー反応が出て発症します。
人にうつることはありません。強いかゆみや目の違和感が出て、こすってしまうとますますひどくなるという悪循環に陥ってしまいます。
保育園に行って良い?
うつる結膜炎になったら、保育園はお休みしたほうが良いでしょう。
特に感染力の強い流行性結膜炎や咽頭結膜炎、急性出血性結膜炎は感染力がなくなったと医師が判断するまでは、家で安静にしてください。
家族など周りの人たちにうつさないようにすることも大切です。顔や手を拭くタオルやハンカチは別にして、手洗いをこまめにすること心がけましょう。
登園までの期間
学校保健法では、
- 流行性結膜炎と急性出血性結膜炎(発症後1-2週間)
- 咽頭結膜炎(主な症状が消えた後2日を経過するまで)
を出席停止とされています。
特に小さい子どもさんは、意思とは関係なく不用意に目をこすってしまいます。その手で色々なものを触ってしまうと感染が拡大してしまうので、完治するまでは登園を控えましょう。
まとめ
結膜炎にもいくつか種類があるので、気になる目の症状があったら早めに眼科で診察してもらいましょう。うつる結膜炎と診断されたら、感染を広げないように人混みに行くことは避けるようにしましょう。