
脳梗塞は脳血管疾患の死亡数の半数以上を占め、また高齢化に伴い患者数の増加が予想されている疾患で、また寝たきりの原因になる疾患の第一位としても知られている非常に恐ろしい病気ですが、それを早めに察知する前兆や予兆はあるのでしょうか。またその中でどんな症状が危険で注意しなければならないのでしょうか。
脳梗塞の前兆や予兆は?
前兆と予兆は似たような言葉ですが、厳密には、前兆は脳梗塞に先立ってでてくる症状で、予兆は脳梗塞が起こりそうな状態の時の症状ということになります。いずれにしろ、脳梗塞になる前に出てくる注意すべき症状です。
脳梗塞は、脳の血管が詰まるものですが、動脈硬化を起こして血管が詰まる脳血栓症と、心臓などでできた血栓が運ばれてきて脳で脳の血管を塞いでしまう脳塞栓症の2つのタイプがあります。
いずれの場合にも、脳梗塞となる前に「一過性脳虚血発作(TIA)」が前兆・予兆として現れることがあります。そして、このTIAの発作を起こしたあと、10~20%が90日以内に脳梗塞を起こすと言われていて、しかもそのうち半数が2日以内に脳梗塞を起こしています。
そのため、一過性脳虚血発作を疑った場合は、早期に医療機関を受診し診断してもらうことで、脳梗塞の発症を防ぐことができます。
脳梗塞は脳の血管が動脈硬化を起こしたり、心臓などで起きた血栓が詰まったりして起こりますが、一過性脳虚血発作は、小さな血栓により微小塞栓が起こることによって、一時的に脳血管が閉塞することで起きてきます。
どんな症状が危険なの?
脳梗塞の前兆や予兆としてのTIAの症状としては、手足の一過性の脱力・痺れ、体の片側の麻痺、失語(言葉を忘れたり、正しく言えなかったりする症状)、黒内障(突然、片目の視力が真っ暗になりなくなる)といった症状が急に現れ、通常は2~15分、長くても1時間で回復します。
これは、微小塞栓によるもので、血流が回復するために局所症状が消失・改善するためです。平衡感覚障害や回転性めまいを起こすこともあります。TIAは、症状が出てから10~20%が90日以内、その半数が2日以内に脳梗塞を起こすと言われているので、TIAの症状が現れたら、脳梗塞の危険シグナルと考え、早めに受診することが大切です。
まとめ
脳梗塞の前兆や予兆としては、一過性脳虚血発作があります。症状は、手足の脱力やしびれ、黒内障や失語といった症状が現れるのですが、2~15分で回復する一過性のものなので、症状が治まって良かった良かったと考えてしまいがちですが、脳梗塞一歩手前の状態ですので、しっかりと対処することが重要になってきます。