水虫は、足だけでなく手にもできます。湿疹と勘違いすることも多いですが、湿疹用の塗り薬を塗っても治りません。
そのまま放置すれば、症状が悪化しますし、人にうつしてしまう可能性もあります。水虫の特徴を知り、早めに受診して、専用の薬で治療する必要があります。
ここでは、手の指に水虫ができる原因や対処法についてまとめていきます。
原因
水虫は「白癬菌(はくせんきん)」というカビの一種が原因です。水虫の症状には4種類ありますが、手にできるのは角質増殖型がほとんどです。
これは、手のひらがカサカサ状態になり、皮膚がポロポロとはがれ落ちるタイプです。それより少ないですが、小さな水疱がブツブツとできる小水疱型にかかることもあります。
手に水虫ができるのは稀なので、他の湿疹と勘違いしやすいですが、ステロイド系の軟膏を塗ると白癬菌が活性化し、症状が悪化するので避けねばなりません。
手の水虫は、湿疹と違い、およそ80%が片手だけに症状が出るので、それで見分けることが可能です。また、手の水虫には、かゆみや痛みが少ないのも特徴です。
対処法
水虫は、患部に直接触ったり、はがれ落ちた皮膚を触ったりすることでうつります。本人や家族に水虫があると、バスマットやトイレのマット、あるいはタオルなどを介してうつります。
公共の風呂やプールでうつることもあります。手の水虫は、足からうつった場合がほとんどですので、手に水虫のある人は、足にもないかどうか、同時にチェックしましょう。
ただし、白癬菌が皮膚に入り込むのには1-2日かかるので、手足を清潔に保てれば、うつりにくいです。白癬菌は、高温多湿を好むので、手足をそのような状態に長時間置かないことも予防になります。
水虫の治療には、塗り薬と飲み薬があります。市販薬も多数出ていますが、水虫がどうか疑わしい場合は、受診することをおすすめします。
水虫でない湿疹に水虫の薬を塗った場合も、症状が悪化するからです。また、水虫であっても、水疱が割れてしまっている場合なども、水虫薬を塗ると悪化する場合があります。
まとめ
白癬菌は、比較的どこにでも存在する菌です。家族に水虫があれば、タオルなどは別々にした方が良いですが、手足を清潔にし、蒸れないようにすることで予防できますから、過度に神経質になる必要はないでしょう。
治療には短くても2-3ヶ月かかります。治ったと思っても、治療を止めたら再発することがあるので、症状が治まってから1ヶ月は薬を塗る必要があります。完治するまで気長に治療しましょう。