
筋肉痛などで首が痛くなるという経験は多くの方が持っている事と思います。しかし、その痛みが重症だったり、長く続いたり、頻繁に症状が出るような事があると心配になりますね。
実際、治療が必要な病気であったという事もありますので、首の痛みがあるときに考えられる原因をご説明します。
目次
首に痛みがあるときに考えられる病気
首が痛む時に考えられる病気には次のようなものがあります。
原因1.むち打ち・頸椎の捻挫
むち打ちや頸椎の捻挫は交通事故やスポーツが主な原因となって起こります。
首の骨と骨を繋いでいる関節に外部から強い力が加わって損傷し、痛み、熱感、腫れといった症状がでます。場合によっては後遺症が残る事もあるため早期の治療が大事です。
原因2.頚椎椎間板ヘルニア
首の部分にある骨を「頸椎」といい、それぞれの頸椎の間は椎間板という弾力をもった軟骨があり衝撃を吸収するクッションの役目をしています。
その椎間板が加齢や悪い姿勢、スポーツなどの原因により変形し脊髄や神経根を圧迫して首の痛みや手足のしびれなど全身に様々な症状が起きます。
原因3.変形性頚椎症
変形性頚椎症は頸椎の加齢変化が主な原因となって発症し、首の痛み、肩こり、背中の痛みなど局所症状が現れます。症状が進むと肩や腕、手がしびれてきます。
早期の内に装具療法、薬物療法、温熱療法などの治療を始める事で病気の進行を抑えることが可能です。
原因4.頸椎後縦靭帯骨化症
頸椎を補強している靭帯組織の内の脊髄の前方に位置する後縦靭帯が骨組織になり肥厚してくる病気です。脊髄を圧迫する症状が主症状で手先の作業や歩行が難しくなっていきます。
首の痛みのみで脊髄症状がない場合は薬物療法や装具によって安静を保つ保存療法がおこなわれます。
原因5.髄膜炎
脳や脊椎を覆っている髄膜がウイルスや細菌、真菌などにより発症する病気です。
全身の倦怠感、激しい頭痛、悪寒、高熱、吐き気などが引き起こされ、首筋に硬直が起こるため、痛みや下を向きにくいといった症状が現れます。
症状の中には風邪とよく似たものもありますが、進行の速さや後遺症のリスク、死亡率も高い病気ですので疑われるような症状がある時にはすぐに医療機関を受診する事が必要です。
まとめ
首の痛みがあっても、その全てが病気であるとは限りません。寝違えた時のように時間の経過と共に症状が改善方向へ行くものもあります。
その首の痛みが病気なのかどうかを判断する時、「常に痛みがあるか」「痛みだけでなく発熱も伴っているか」「しびれはあるか」「しこりのような腫れはないか」「夜寝ている時に痛みがあるか」といった事を判断の基準とすると良いでしょう。