炎症を抑え、痛みや腫れを改善するロキソニンは、とてもよく使用される消炎鎮痛剤のひとつです。ロキソニンを安全に効果的に用いるために、効果持続時間と服用間隔を知っておくことはとても大切です。ここでは、ロキソニンの効果時間や間隔はどれくらい空けるべきかについてまとめていきます。
ロキソニンってどんな薬?
ロキソニンの有効成分は、ロキソプロフェンナトリウム水和物で「非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)」に分類されます。その作用は、炎症や痛みを引き起こすプロスタグランジンの産生を抑える働きがあります。
ロキソニンの特長は、消化管で吸収された後に代謝されて、効果を示す活性型になるプロドラッグといわれる薬で、消化管への直接刺激が回避され、胃にやさしい薬です。
効果が続く時間はどれくらいか?
第一三共の公式FAQで紹介されてる文献より、ロキソニンの効果持続時間は、「抜歯や小手術後の痛みに使用した場合、平均7時間」との報告があります。
また、口腔外科の小手術後の痛みに使用した場合、服用後5〜6時間で再び痛みを感じるようになるとの報告もあります。
このことから、個人の代謝能力や症状によるところもありますが、服用後大体5〜7時間効果が持続すると考えられます。
服用の間隔はどれくらい空けるべきか?
処方薬のロキソニンには、何時間あけたらよいかの明記はありませんが、第一三共の公式FAQに、一般に頓服薬の2回目の服用は、2回目服用後も血液中の薬物濃度が中毒域まで上昇しないと考えられる、6〜8時間後とする文献と解熱剤・鎮痛剤は、少なくとも3〜4時間はあけてくださいとする文献を参考としてあげています。
また、同一有効成分で市販されているロキソニンSには、4時間以上あけることが用法・用量に明記されています。
ロキソニン(60mg)投与後の血液中の濃度推移を見てみると、血液中の濃度が一番高くなる時間は、服用後0.79時間(約47分)、血液中の濃度が半分になる時間は、服用後1.31時間(約79分)となっています。
従って、服用後約1時間15分で血液中の濃度は50%に減少、約2時間30分で25%に、約3時間45分で12.5%に、約5時間で6.25%に、約6時間15分で3.125%に、約7時間30分で、1.5625%となります。
このことからも、屯用の場合、1回目の服用後4時間以上空ければ、基本的には、血液中の濃度が高くなりすぎることはないと考えられます。これらのことから、ロキソニンは、できれば6〜8時間、最低でも4時間以上服用間隔をあけましょう。
ただし、肝機能、腎機能が悪い場合は、ロキソニンの代謝、排泄が遅くなり、体内に長く残ります。肝臓、腎臓の病気がある方は、服用量、服用間隔については、医師の指示に従ってください。
また、ロキソニンの効果発現時間は、約15〜60分以内と言われています。1回目服用後直ぐに、効果が出ないからといって、続けて再度服用することは、過量投与となる可能性が高く、副作用が出やすくなりますのでやめましょう。
まとめ
ロキソニンの効果持続時間は、大体5〜7時間です。2回目の服用は、できれば、6〜8時間、最低でも4時間以上服用間隔をあけましょう。
ロキソニンを服用する際は、決められた用法・用量をしっかり守りましょう。もし、副作用を疑われる症状が現れたら、医師の診察を受けましょう。