漢方薬には身体に作用するものや精神面に働きかけるものなど様々な種類があります。穏やかな効き目で生薬を主成分とするため副作用が少ないので内科以外にも精神科などで用いられることがあります。
「加味逍遙散(かみしょうようさん)」は、特に精神面に作用して自律神経の乱れを整えてくれます。今回は、そんな加味逍遙散の効果や副作用について解説します。
効果
加味逍遙散は、10種類の生薬を配合した精神症状に効果を発揮する漢方薬で、生理不順や生理痛の他、更年期障害、イライラやのぼせ、頭痛、肩こり、冷え、便秘、虚弱体質、自律神経失調症、不眠、無気力といった症状に効果を発揮します。
有効成分の柴胡(さいこ)は解熱・消炎作用があり熱を取り除くほかに抗ストレス作用で気分を安定させる働きがあります。芍薬(しゃくやく)は血流を促し、イライラを抑えてくれます。蒼朮(そうじゅつ)は健胃作用があり、胃腸の働きを整え、利尿作用や発汗作用で身体の調子を整えてくれます。
当帰(とうき)は血流を促進して月経などに伴う様々な諸症状に働きかけます。茯苓(ぶくりょう)は利尿作用や体力増進効果で虚弱体質を改善する作用が得られます。山梔子(さんしし)や牡丹皮(ぼたんぴ)は熱を取り除き、血流を促しイライラやのぼせなどに効果を発揮します。
甘草(かんぞう)には緊張を緩和する効果があり、生姜(しょうきょう)は新陳代謝を活発にして胃を健康に保つ働きがあります。薄荷(はっか)は抗菌作用や胃腸を健康に導く働きがあります。
これらの生薬が体内でそれぞれに働きかけ、血流を改善して精神を安定させてくれます。加味逍遙散は肝臓の機能が低下している方に適した漢方薬で肝臓の機能を高めることにより体調を向上させます。
漢方薬は空腹時に内服することで生薬の吸収が高まり効果を発揮することができるので、食前や食後2時間〜3時間後に1日2~3回に分けて内服します。穏やかな効き目で効果が徐々に現れるでしょう。
副作用
生薬配合の漢方薬は副作用は少なめですが、体質に合わないと副作用に繋がる恐れがあります。
主な副作用には、発疹や痒み、食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、下痢、肝機能障害、黄疸、偽性アルドステロン症などがあります。また、生薬の当帰は胃腸系の副作用に関係して、甘草は偽アルドステロン症を引き起こす原因になります。
浮腫みや血圧上昇、力が入りにくいと言った症状がある場合は内服を中止して医師や薬剤師に相談するようようにして下さい。他に漢方薬を内服している場合は生薬の重複で副作用に繋がる恐れがあるため医師や薬剤師に相談してから内服するようにしましょう。
加えて、薬剤でアレルギー症状が出たことがある方も相談してから内服すると安心です。漢方薬は体質によって選ぶので体質と漢方薬の相性が合わないと体調不良の原因となります。
まとめ
加味逍遙散は更年期障害や生理に伴うイライラやのぼせなど女性特有の症状に働きかける漢方薬です。漢方薬は体質に合わないと副作用に繋がったり、かえって体調が悪くなることがあるので、迷った時は専門家のアドバイスに従い選ぶようにして下さい。効果はゆっくりですが、長期間内服しても効果が得られないときは医療機関を受診して他に病気がないか確認して下さい。