気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎は3大アレルギー疾患と言われ、一度発症すると改善するまでに時間を要します。
アレルギーの原因となる容要因にはダニやホコリなどのハウスダストや食物、遺伝などが要因としてあげられます。アレルゲンとなる物質が体内に侵入しないために、こまめに掃除をしたり、食事に気をつけるなど予防することができますが、辛いアレルギー症状は薬剤を内服すると改善が早まります。
今回はアレルギー性疾患治療剤のアイピーディの効果や副作用について解説します。
効果
アイピーディはスプラタストトシル酸塩を主成分とするアレルギー性疾患治療薬です。
主に気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎に効果を発揮します。
有効成分のスプラタストトシル酸塩はアレルギーに関与するサイトカイン物質の産生を遮断し、IgEの抗体を産生ことにより、アレルギー反応が起こるのを抑える働きがあります。
この働きでアレルギーによるくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状やアトピー性皮膚炎による皮膚の痒みなど症状を和らげてくれます。また、アレルギー反応を抑えるだけでなく、アレルギーによって起こる炎症なども鎮める作用が期待できます。
喘息においては症状が落ち着いていても状態をコントロールするため、医師の指示に従い内服しましょう。年齢、症状により内服用量は異なりますが、成人においては1回100㎎を1日3回食後に内服します。
また、季節性のアレルギー性疾患では花粉が飛び始める前に内服すると症状が軽くすみます。
副作用
どのような薬剤も副作用が起こる可能性があるため、飲み合わせや注意事項を守り内服しましょう。
主な副作用は胃部不快感、胃痛、嘔気、下痢、食欲不振、腹部膨満感など消化器系症状、眠気や頭痛、めまい、好酸球増加、発疹、掻痒感など過敏症など見られることがあります。
重篤な副作用として肝機能障害が現れることがあります。
ALT(GPT)、AST(GOT)、γ-GTP、LDH、AL-p等肝機能値の上昇のほか、発熱、全身倦怠感、食欲不振、嘔気など現れます。また、ネフローゼ症候群では、全身倦怠感、手足の浮腫みや顔のむくみ、体重増加などの症状がないか観察するようにしましょう。
重篤な副作用が現れた場合は、内服を中止して適切な処置を受けるようにして下さい。
喘息の方は発作が起きた時にアイピーディを内服しても効果が得られないため、発作時は気管支拡張剤やステロイド剤を投与するようにします。
高齢者の方が内服する場合は、肝機能や腎機能など生理機能が低下している恐れがあるため、少量から内服するようにして下さい。
まとめ
アイピーディは3大アレルギー性疾患を改善する薬剤です。
アレルギー症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまりのほか、喘息の咳やアトピー性皮膚炎の痒みなど辛い症状を発症します。症状を発症しない為にも内服薬の他、こまめに掃除をしたり、食べ物に気をつける、無理をしないなどアレルゲンとなる物質を寄せ付けないことが大切です。
アレルギー症状は免疫力が低下した時に症状が酷くなりやすい傾向にあるので、規則正しい生活や食習慣、たっぷりの睡眠などで抵抗力を養っておきましょう。