
うつ病やうつ状態などは不眠やストレスが原因となり起こることがあります。このような精神的な病気は内臓系にも影響を及ぼし、胃潰瘍など胃腸障害を引き起こすことがあります。
精神面や身体面を健康な状態に保つには規則正しい生活や栄養バランスの良い食事を摂ることが大切ですが、日常生活で改善できない時は薬を利用して症状を緩和することもできます。
今回は、そんなうつ病の症状に効果のあるドグマチールの効果や副作用について解説します。
効果
ドグマチールは、スルピリドを有効成分とする抗うつ病薬や胃腸に作用する薬剤です。
主に胃・十二指腸潰瘍など消化器系に作用するほか、統合失調症やうつ病・うつ状態など心因性の疾患にも効果のある薬剤です。
胃潰瘍などに効果がありますが、ドグマチールはうつ病などの精神的な問題が関係している胃腸症状に効果を発揮します。
ドグマチールは胃粘膜の血流を促進して胃腸の働きを良くし胃腸症状に働きかけます。また、脳に関しては脳内物質のノルアドレナリン物質に作用してうつ病を改善してくれます。
ドグマチールは感情をコントロールする神経伝達物質に作用することで精神的な病気を緩和します。穏やかな効き目でうつ病や総合失調症、胃腸症状を改善してくれるでしょう。
胃・十二指腸潰瘍には1日3回を分割して経口投与します。統合失調症やうつ病、うつ状態では決められた用量で分割経口投与します。
副作用
抗うつ薬としての副作用は少ないですが、注意しないと副作用に繋がることがあります。
主な副作用には、月経異常や乳汁分泌、女性化乳房、不眠、眠気、めまい、ふらつき、倦怠感、口渇、胸やけ、悪心・嘔吐、便秘などです。その他、パーキンソン症候群、舌のもつれ、焦燥感などが見られることがあります。
総合失調症やうつ病として使用する際の副作用では血圧降下、心電図異常、パーキンソン症候群、乳汁分泌、女性化乳房、月経異常、睡眠障害、不穏、焦燥感、眠気、頭痛、めまい、肝機能障害など見られることがあります。
重篤な副作用が起こることは稀ですが、悪性症候群など身体の硬直や飲み込みにくい、じっと黙り込み動かないなど症状が見られます。
遅発性ジスキネジアは頻回の瞬き、口周辺の痙攣、舌鼓をしたり、舌を突き出すなど症状が現れます。その他、重い不整脈や無顆粒球症、肝機能障害、肺塞栓症などにも注意するようにして下さい。
下垂体腫瘍や褐色細胞腫を発症している方は症状が悪化する恐れがあるためドグマチールの内服は禁止されています。心臓病や腎臓病、パーキンソン病の薬を内服している方は医師の指示に従い内服するようにしましょう。
他の安定剤や抗うつ剤など他の薬剤を併用しているときは薬の相互作用により副作用を起こす恐れがあるため医師や薬剤師に相談してから内服するようにして下さい。
まとめ
ドグマチールは胃腸やうつ病などの両方に働きかける薬剤です。現代人はストレスが多い環境からうつ病などで悩む方も増加傾向にあります。
胃腸障害は心の問題から発症することがあるため精神面の病気を改善することで体調も回復するでしょう。うつ病にかからないようにするために規則正しい生活やたっぷりの睡眠など日常の生活にも注意が必要です。