
カビや細菌などの微生物によって作られ、その他の微生物の発育や代謝を抑制する物質を抗生物質と呼んでいます。
現在では、化学的に合成された抗菌作用を持つ物質も含めて抗生物質と呼んだりしていますが、抗菌剤(抗菌薬)と呼んで区別することもあります。
化学的に合成された抗菌薬は、従来の抗生物質に比べて効果のある細菌の種類が多く、抗菌力が高くなっています。今回は、合成抗菌薬のシプロキサン錠100g・200gの効果や副作用について解説していきます。
効果
シプロキサン錠は、一般名を「シプロフロキサシン(CPFX)」というニューキノロン系の抗菌薬です。細菌が増殖するのに必要なタンパク質の設計図であるDNAの合成を阻害することで、細菌を殺します。
従来の合成抗菌薬に比べて、抗菌力が強く、効果のある細菌の種類も多く、副作用がおこりにくくなっているのが特徴です。
ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、レジオネラ属など、多くの細菌に高い抗菌力を示します。
これらの菌が原因となっている腎盂腎炎、膀胱炎、前立腺炎などの尿路感染症、膿痂疹(とびひ)などの皮膚感染症、外傷・熱傷・手術後の二次感染、咽頭炎や扁桃炎、気管支炎、肺炎などの呼吸器感染症、細菌性赤痢や腸炎などの腸管の感染症、胆のう炎、子宮内感染症などに、広く使用されています。
通常成人には、シプロキサンとして1回100~200mgを1日2~3回に分けて経口投与します。感染症の種類や症状に応じて、用量は調整されます。炭疽に対しては、1回400mgを1日2回、経口投与します。
妊婦や小児への投与は禁忌となっていますが、炭疽に限り治療上のメリットがあれば、投与することも可能です。
副作用
シプロキサン錠は、従来の合成抗菌薬に比べて副作用が少なくなっていますが、まったくないというわけではありません。主な副作用は、発疹や胃部不快感、下痢、嘔気、食欲不振、AST上昇やALT上昇、Al‐P上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇といった肝機能を表わす血液検査値の異常です。
ほとんどおこることはありませんが重大な副作用として、ショックやアナフィラキシー、偽膜性大腸炎、横紋筋融解症、間質性肺炎、低血糖、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、劇症肝炎、骨髄抑制などがあると添付文書には記載されています。
シプロキサン錠は、気管支喘息の薬など他の薬との併用で、その薬の作用を強めることがあります。また、一部の非ステロイド抗炎症薬との併用で痙攣をおこす可能性があります。普段から服用している薬がある場合は、医師に伝えるようにしましょう。
まとめ
細菌感染症に対する治療には、抗菌薬がとても効果があります。しかし、それは、適切な抗菌薬を使用した場合に限ります。
適切な薬を選ぶためにも、ご自身の病状やふだん飲んでいる薬などの情報を、正しく医師に伝えることが大切です。そして、処方された薬を医師の指示を守って服用することが、早く病気を治すことになります。