
オーグメンチンは1985年に承認された古くからある抗生物質です。今回は、そんなオーグメンチン配合錠の効果・副作用に加えて、サワシリンとの違いについても解説していきたいと思います。
基本情報
成分はペニシリン系の抗生物質であるアモキシシリンとβラクタマーゼ阻害剤であるクラブラン酸です。
βラクタマーゼはアモキシシリンなどのβラクタム系の抗生物質を分解してしまう特徴を持っており、分解されてしまうと抗菌薬としての効果を発揮できなくなってしまいます。
そこで、βラクタマーゼを阻害するクラブラン酸を配合することで、アモキシシリンが分解されずより安定した抗菌力を発揮することができるというわけです。
その配合比率は「アモキシシリン:クラブラン酸=2:1」となっています。ちなみにアモキシシリンの含量を多くすることでより抗菌作用を求めたものとしてクラバモックスという薬剤があります。
このクラバモックスの配合率はなんと「アモキシシリン:クラブラン酸=14:1」とオーグメンチンに含まれているアモキシシリンの7倍量となっています。
効果
オーグメンチンはブドウ球菌をはじめとする種々のグラム陽性菌から、インフルエンザ菌などのグラム陰性菌まで幅広い抗菌力を示す抗生物質です。
主に膀胱炎や腎盂腎炎などの尿路感染症、咽頭炎、扁桃炎や急性気管支炎などの気道感染症、子宮付属器炎などの婦人科領域にも効果を発揮します。
副作用
副作用について、オーグメンチン特有のものは報告されておりませんが、主な症状としては吐き気や下痢などの消化器症状、浮腫、蕁麻疹や発疹などの皮膚症状が報告されています。
また、一般的に言われているアナフィラキシーショック、皮膚粘膜眼症候群などにも注意が必要です。
サワシリンとの違い
オーグメンチンとサワシリンの違う点としてはその成分です。オーグメンチンには冒頭で記載したようにアモキシシリンとクラブラン酸が含まれているのですが、サワシリンにはアモキシシリンしか含まれていません。
そういった中でサワシリンとオーグメンチンを併用する使われ方があります。中耳炎や副鼻腔炎と言った耳鼻科領域の感染症や肺炎などに併用されるケースです。
これを聞いて多くの方はなぜアモキシシリンが両方に含まれているのに併用するのかという疑問を持たれるのではないでしょうか。
通常より強い効果を求めるのであればオーグメンチンを2倍量出せばいいのですが、そうするともれなくクラブラン酸も倍量になってしまいます。
実はこのクラブラン酸は下痢を引き起こすと言われています。ですので、クラブラン酸をむやみに増やすと下痢を起こしやすくなってしまうということです。
それとアモキシシリンの増量に対して、クラブラン酸をそこまで増やさなくてもβラクタマーゼを十分阻害することができるのです。
ちなみに、海外では「アモキシシリン:クラブラン=4:1」で使われています。
最後に
今回は、オーグメンチン配合上の効果・副作用とサワシリンとの違いについて解説してきました。どんな薬に対しても言えることですが、効果や副作用、正しい用法・容量を知った上で服用するようにしましょうね。