
近年、増えてきている病気に逆流性食道炎という病気があります。かつては、欧米に多かった病気で、日本人がかかることは、めったにありませんでした。ところが、逆流性食道炎になっていしまう人が高齢者を中心に増えてきていると言われています。
原因は食事の欧米化などに関係していますが、ストレスが原因で逆流性食道炎になってしまうケースもあります。ストレスが原因で逆流性食道炎になってしまったら、どのように改善していくようにしたら良いのでしょうか。
ストレスと胃の関係
ストレスと胃には深い関わりがあることは、経験的に知っている人も多いのではないでしょうか。
例えば、ひどく緊張していたり、強い不安感があったりすると胃がきゅっと締め付けられるような感覚を経験したという方も多いかと思います。これはストレスによって、自律神経系が過剰に活動することで起きる現象です。
また、強いストレスを感じると、迷走神経にも影響が出てきます。ストレスを感じることにより迷走神経も刺激されてしまい、胃液が過剰分泌されることがあります。
これが逆流性食道炎の原因となります。強いストレスは、食道が持っている蠕動運動を弱めてしまったり、下部食道括約筋という食道と胃の間に存在している筋肉の働きを弱めてしまうことがあります。
下部食道括約筋は、通常、胃の中の物が逆流しないようにフタをしてくれるものですが、加齢やストレスが原因で働きが弱まり、胃液が逆流しやすくなってしまい、食道が荒れるなどで炎症を起こしてしまいます。
自覚できる症状として、胸やけ、苦い水のようなものが込み上がってくる感覚、喉などに何かがつまっているような違和感などがあります。
改善方法は?
逆流性食道炎になってしまうようなストレスの原因は、主に生活習慣に由来していることが多くあります。
例えば、寝不足、食べ過ぎ、喫煙、飲酒、食事後すぐに横になるなど、ストレスになりそうな行動はいくつも挙げられます。
逆流性食道炎の治療は主に胃酸の分泌を抑える薬などを服用して進められていきますが、原因となっているストレスを解消しない限り、再発を繰り返すことになるでしょう。
そうなると、もっとひどい病気になることもあります。逆流性食道炎を改善しようと思ったら、まずは生活習慣を見直すことから始めていきましょう。
とくに食後すぐに横になるクセがある人は、そのクセを治すようにすることから始めましょう。このクセを治すだけでもかなり変化を実感できます。
それと同時にストレスを解消していくための工夫も必要です。ストレスの解消は、どのくらいリラックスすることができるのか、ということが重要なキーポイントになります。
どのようにしたら、身体から力を抜くことができるのかというのは個人差がありますが、ストレッチを行なう、ゆっくりと湯船につかる、音楽を聴くなどの方法が有効なストレス開放方法として知られています。
他にも趣味に時間を思いっきり使うといった方法でリラックスさせる人もいます。胃に負担をかけるような習慣が無いかチェックして、症状を改善していくようにしましょう。
最後に
今回は、ストレスが原因で逆流性食道炎になった時の改善方法について解説してきました。結論としては、「ストレスで逆流性食道炎になることは十分にあり得るので、日頃から自分にあった方法でストレスを発散していくことが大事」といった感じです。