
ここ最近、逆流性食道炎になる人が増えてきています。原因として食の欧米化が進んだことが挙げられていますが、他の要因も関係して引き起こされる病気です。
逆流性食道炎になった場合、生活習慣の見直しが必要になるので、治療に長い時間がかかることも珍しくありません。逆流性食道炎対策として、よく知られている寝方について紹介します。
逆流性食道炎の原因
逆流性食道炎になる仕組みは、下部食道括約筋と言われている食道と胃の間にある筋肉が何らかの要因で弱まってしまうことで、胃酸が逆流し食道が炎症を起こしてしまうというものです。
下部食道括約筋が弱まる要因には、加齢、ストレス、過食、お腹の圧迫など、さまざまな要因があります。
原因がなんであれ、逆流性食道炎になった場合、食生活や生活習慣の見直しを中心に、胃酸の分泌を抑制する薬とともに治療を進めていきます。
対策におすすめ寝方は?
逆流性食道炎になりやすい人には、傾向があります。猫背などでお腹を圧迫しやすい姿勢をとっていたりすると、胃酸の逆流を起こしやすく、食道が荒れる原因となります。
また、食事をした後ですぐに寝転がる習慣がある人も逆流性食道炎になりやすいと言われています。「食べてすぐ寝ると牛になる」と言われることもありますが、牛になるより病気になりやすいと言うべきでしょうか。
さて、このように普段の姿勢や習慣によって逆流性食道炎になりやすいことも判明していますが、姿勢や寝方に注意するだけで予防することができます。
現在、逆流性食道炎に悩んでいるという人も、姿勢が悪くなっていないか、食後に横になる癖がないかを見直しましょう。
食事をしたら、「横になるな」と言っているわけではないことに注意してください。食事をしたら最低でも2時間は横にならないように注意すれば良いのです。
どうしても体がだるい場合は、クッションなどで傾斜をつけるなどの工夫をして体を伸ばすようにしましょう。
また、横になるときは仰向けよりも横向きで寝るのがお勧めです。仰向けになってしまうと、どうしても胃酸の逆流を起こしやすくなるからです。
うつ伏せも胃酸逆流には効果的と言われていますが、呼吸が苦しくなったりすることがあるので、お勧めできません。
横向きになるときは、右半身が下になるようにするのが良いとされています。左半身を下にすると胃の構造上、胃酸の逆流を起こすリスクがあるからです。
最後に
逆流性食道炎を予防するには、生活習慣とあわせて食生活の見直しもしましょう。とくに脂肪分の多い食事をしていないか、タンパク質中心になっていないかなどはチェックしておく必要があります。
脂質やタンパク質は、三大栄養素の中でも消化に時間がかかる栄養分で、その分、胃酸が分泌されることになります。適切な量であれば問題ありませんが、摂り過ぎていないかを確認するようにしましょう。