日本人の病気での死因第2位に挙げられている心臓病は、生活習慣病であることまでは判明している事実です。中でも、心筋梗塞(心臓発作)は最もメジャーな心臓病と言えそうです。今回は、そんな心筋梗塞の治療法の1つ、カテーテル手術ついてまとめていきます。
カテーテル手術とは
カテーテル手術では、足の付根や肩の付け根などにある動脈から侵入させ、心臓へと向かわせた後、血栓ができている箇所で投薬や風船(バルーン)を形成して、血栓を溶かしたり血管を拡張したりする手術です。
カテーテル手術は、どうしても動脈に触れてしまうために合併症が発症してしまうことが多くあります。
そのため、手術の際には、どのような状況にも対応できるように、最大限の注意とスタッフの配置が行なわれます。このような体勢を取ることで、手術中のリスクを最大限に低下させています。
ちなみに、カテーテルとは「極細の管」のことを意味します。
入院期間について
カテーテル手術を行なった場合の入院期間は、3日程度と短いものです。場合によっては日帰りで退院することも可能です。
急性で心筋梗塞が起き、カテーテル手術で対応を行なった場合、予後の経過観察が重要になるため、10日から20日の入院期間を必要としています。
とくに急性心筋梗塞では、発症から1時間から2時間以内に応急処置としてカテーテル手術を行なうと、その後の後遺症などが残る確率が非常に低くなることが判明しています。
その後、6時間以内にしっかりとしたカテーテル手術などの処置を受けることで心筋の壊死を最大限に防ぐことが可能になります。
費用について
心臓に関する手術の場合、どうしても高額な機器を使わざるを得ないため、その分費用もかなりかかります。安いものでも数万円、カテーテル手術では200万円前後かかることも珍しくありません。
ただし、保険の適用内ですので、自己負担額は20万円前後に治まるかと思います。入院に係る費用は病院によって様々ですので、しっかりと確認しておきましょう。
また、高額医療費制度を利用することで、自己負担額を超えた分に関する費用は後日、地方自治体を通して払い戻されます。
最後に
心筋梗塞では、いかに早急に対応するかがカギとなります。心臓マッサージやAEDなどもその対応の一つです。
急性心筋梗塞に見舞われた場合は、早期に応急処置を受けて、しっかり処置ができる病院へ転院する必要があります。応急処置を受けるまでも時間との勝負となることが多々あります。
しかし、心筋梗塞は生活習慣病ですから、普段の食事や習慣に気を配るだけでリスクを軽減することができます。
特に動脈硬化や血栓を招きやすい脂質や炭水化物の過剰摂取には注意しましょう。また血管を収縮させる喫煙も止めることをお勧めします。
適度な運動を取り入れることも必要です。とくに重要なのは、ストレスを溜めすぎないようにすることです。
生活習慣病にならないよう気を付けていてもストレスが溜まりすぎて、心臓に負荷がかかり、心筋梗塞を起こすこともありますので、ストレスを上手に発散していくようにしましょう。