悪性リンパ腫を発病すると完治する確率や再発の可能性はどれくらいあるのでしょうか。また、悪性リンパ腫になってしまった場合の生存率はどれくらいなのでしょうか。今回は、悪性リンパ腫の生存率と完治と再発についての情報をまとめていきます。
目次
ステージについて
がんの生存率や完治・再発について語るためには、がんのステージについて知っておく必要があります。
ステージ I
がんが、1か所のリンパ節に留まっている状態です。
ステージ II
横隔膜を境界として、上半身側・下半身側のどちらか一方に留まっている状態です。がんは、2か所以上のリンパ節に広がっています。
ステージ III
がんが横隔膜の上半身側・下半身側の両側のリンパ節にも広がってる状態です。
ステージ IV
がんが、リンパ節以外の臓器や骨髄、血液に広がっている状態です。また、最初にできた部位から遠いリンパ節にまで、がんが転移しています。
悪性リンパ腫の生存率
悪性リンパ腫には、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫があり、それぞれ生存率・完治率・再発率が異なります。ここでは、5年生存率という数値を基にしています。
ホジキンリンパ腫の場合
ステージ数 | 生存率 |
I | 約90% |
II | 約80-90% |
III | 約65-80% |
IV | 約40-65% |
ホジキンリンパ腫の場合、予後が良好なケースが多いです。
非ホジキンリンパ腫の場合
ステージ数 | 生存率 |
I | 約70-90% |
II | 約70-80% |
III | 約50-70% |
IV | 約50-65% |
非ホジキンリンパ腫の場合、一概には言えませんが、ホジキンリンパ腫と比べると予後が不良になるケースが多いです。
ですが、ステージ I-IIの場合、放射線治療によって患者の約半数が完治できるとされています。また、ステージ III-IVであっても、適切な処置を行うことで平均生存率は10年となっています。
完治について
がんの種類やステージによって、基準は変わりますが、一般的には、手術や化学療法が成功し、退院した後で5年間がんが発生・再発しないことを完治と呼びます。
悪性リンパ腫の完治率については、先ほど紹介した生存率(=5年生存率)と同じ数値だと思っていただいて構いません。
また、以前は「不治の病」として恐れられていましたが、現在では、十分に治療が可能な病気となっています。
再発について
悪性リンパ腫は、ほぼ完治した状態であっても、治療後3年は再発の可能性が高いとされています。
悪性リンパ腫の場合、再発する患者の80-90%が、3年以内に再発しています。逆に3年間再発しなければ、再発の可能性は非常に低くなり、ほぼ完治しているとみなしても問題ありません。
また、ホジキンリンパ腫・非ホジキンリンパ腫など、がんの種類によっても異なりますが、再発を予防するために定期的に抗がん剤の投与が必要となります。さらに、血液検査やCT検査などの定期検診も必要になってきます。
まとめ
今回は、悪性リンパ腫の生存率と完治と再発についての情報をまとめてきました。いずれの項目についても、がんのどのステージにあるかや、どの種類のがんを発病しているかが関係してきます。もし、知りたい情報がある場合は、それらの情報を基に調べるようにしてください。