あなたは帯状疱疹をご存知ですか? なんとなく高齢の方がなるものというイメージをもたれている方も少なくないと思います。しかし、最近では若い人への発症も増えていて決して他人ごとではありません。とくに小さい頃に水ぼうそうを経験したことのある方は要注意です。そこで、今回は、帯状疱疹におすすめの塗り薬をご紹介したいと思います。
帯状疱疹とは
帯状疱疹は、水ぼうそうを引き起こすウイルスと同じウイルスが原因となって起こります。それが、「水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルス」です。
かつて水ぼうそうにかかって治ったことがある方は、もうウイルスを退治したと思いがちですが、実はウイルスはずっと体内に潜んでおり、出現の機会をうかがっているのです。この機会は人の病気や加齢、ストレス、過労、ケガなどによって免疫力が低下している時に訪れます。
症状としては、最初にチクチクとした痛みを感じ、その後数日以内に赤く小さな疱疹が現れます。帯状疱疹はその名のとおり、疱疹の現れ方が帯状に出ることが特徴的です。胸から背中、腹部、そして顔や手足にも現れますが、体の左右どちから片側に出ることが多く、一度に数か所現れることがありません。
治療法として、ウイルスが原因なので、ウイルスの作用を抑える抗生物質の服薬治療と痛みやかゆみを生じている患部に塗布する外用薬による治療が行われます。内服する薬は、塩酸バラシクロビルやアシクロビル、ファムシクロビルなどが使われます。次の項では、塗り薬をメインにご説明します。
帯状疱疹に効く塗り薬は?
帯状疱疹はウイルスの感染によるものですので、市販薬ではまかなえません。皮膚科の診断を基に処方してもらうことが最善ですが、なかには医師が処方するものと同成分を含む市販薬もありますので、緊急対応などにはそちらを使うこともおすすめです。では、以下にみていきましょう。
ゾビラックス軟膏
アシクロビルという成分できているヘルペスウイルスの増殖を抑える薬です。クリーム状の塗り薬で、適量を1日数回患部に塗布します。
アラセナA軟膏
ビタラビンという成分でできている、ヘルペスウイルスの増殖を抑えるお薬です。帯状疱疹の治療では主にこちらが用いられることが多いようです。1日に1~4回ほど患部に塗布します。
アラセナS軟膏・クリーム
先にご紹介したアラセナA軟膏は医師による処方が必要ですが、同成分を配合した軟膏とクリームが、佐藤製薬株式会社より発売されています。配合量も同量なので、効果も劣りません。
まとめ
帯状疱疹は、水疱瘡を経験したことのある方なら誰でも起こりうる病気です。なってしまったら悪化を防ぐためにも早期の治療開始が大切です。今回ご紹介した塗り薬はもちろん、内服薬、点滴など医師の判断を仰ぎ、多角的な治療で早期改善を目指しましょう。