インフルエンザは毎年秋から冬にかけて流行する、ウイルス性の感染症です。最近では春先までも流行が続くことが多くあり、季節性と言えなくなってきました。
インフルエンザに感染すると、そのウイルスはいつまで体内で生存し続けるのか?ここでは、インフルエンザウイルスの生存期間と消毒の方法についてみていきたいと思います。
インフルエンザウイルスとは
ヒトに感染するインフルエンザウイルスは、A型・B型・C型の3種類があります。ここ最近は、A香港型、ソ連型とB型が世界的に流行しています。
A型は同じ亜型の中でもわずかな変化を毎年起こしていて、突然全く別の亜型が現れて大流行することもあり、2009年に流行した新型インフルエンザのようなものの出現が、恐れられています。
B型はA型よりも症状が軽い場合が多いのですが、軽く考えて無理をしてしまうと、合併症などを引き起こすこともあるので注意が必要です。
生存期間はどれくらい?
それでは、インフルエンザウイルスの生存期間はどれくらいなのでしょうか?ここでは、「ヒトの体内」「物や衣服」「空気中」の3つに分けて紹介していきます。
ヒトの体内
インフルエンザに感染すると24時間の潜伏期間を経たあと、体内のウイルス量が急激に増加します。感染して2日後にはピークに達して減少していきます。ウイルスが体内で活動する期間は長くても7〜10日といわれています。
これは人間の体にその期間中に抗体ができるからで、そのまま他の人や生物に感染しなければウイルスは自然に消滅していきます。発症後1〜4日後までが、人に感染する確率が非常に高くなります。
物や衣服
咳やくしゃみで体外に出たウイルスは、物の表面に付いた場合は1〜2日、マスクやティッシュ、衣服についた場合は半日程度、ウイルスとして生存しています。でこぼこの多くない場所、例えば金属やステンレスなどは4日ほど感染力を保っています。
空気中
ウイルスの空気中の生存期間は、気温や湿度によって異なります。湿度50%の場合は8時間、乾燥状態ではさらに長く丸1日といわれています。
ウイルスの消毒方法は?
インフルエンザに感染した人が家族や職場など、同じ空間にいる場合、しっかりとした消毒をすることが感染拡大を防ぐために有効です。
咳やくしゃみで空気中にばらまかれたウイルスは、時間の経過とともに感染力を失っていきますが、物についたものはしばらくは生存して感染力を保っています。
特にドアノブや取っ手、テーブルなどのよく触れる場所は、確実に消毒をしてください。その際、先に汚れを落としてから消毒するようにしましょう。
- 80℃のお湯で10分間の熱水消毒をする
- 次亜塩素酸ナトリウムによる清拭か30分の浸漬
- 消毒用エタノールやアルコールでの清拭
よくエタノールやアルコールを噴霧する人がいますが、これだと消毒ムラが発生することが多く効果が不確実になってしまいます。噴霧した消毒液を吸入することもよくないので、噴霧して消毒することはおすすめできません。
まとめ
インフルエンザの流行する季節は、もうすぐそこまでやってきています。正しい消毒方法を身につけて、インフルエンザの感染を防止していきましょう。