
赤ちゃんのお肌はツルツルでうらやましいかぎりですが、生まれてから少したつとポツポツと乳児湿疹が出る赤ちゃんもいます。乳児湿疹とは、赤ちゃんに出来るいろいろな湿疹をまとめて呼びます。今回は、乳児湿疹はどうして出来るのか?ワセリンは効果があるのか?などについて考えてみました。
目次
乳児湿疹の症状と原因
乳児湿疹は生後1ヶ月くらいから出始めます。顔にプツプツした赤みのある湿疹や髪の生え際や頭皮、眉毛などにカサカサしたかさぶたのような症状が出ます。
これは、乳児湿疹の中でも脂漏性湿疹と呼ばれるもので、ほとんどの赤ちゃんにみられます。母乳が原因のひとつといわれていますので、お母さんの食事の内容を変えていくことで改善方向に向かうこともあります。
その他にも、アレルギーやアトピーが原因で出来る湿疹もあります。月齢が小さいうちはアトピー性皮膚炎の診断をつけることが難しく、乳児湿疹というひとくくりにすることもあります。
大きくなってくると肌の状態や湿疹の様子で、アトピーが原因なのか分かってきます。夏場はあせも、冬場は乾燥による皮膚のかゆみが湿疹となって現れることもあります。
乳児湿疹はワセリンで保湿すると効果的?
ワセリンの効果
ワセリンは保湿に優れた肌に優しい保湿剤になります。ワセリンは角質層へはほとんど浸透せず、クリームのように肌の奥深くに染み込まずに表面に留まります。
これは皮膚のバリア機能を回復させるには、とても優れた性質になります。このバリア機能は、空気中に漂うホコリや化学物質などが体内に侵入するのを防ぐ役割になります。
ワセリンをつけることで薄い油性の保護膜が出来て、様々な刺激から皮膚を守ってくれます。角質層から水分が逃げていくのを防ぐことでしっとりとしたお肌を保つことが出来ます。
ワセリンと乳児湿疹
ワセリンは軟膏の基材になるので、余計なものが入っていません。そのため、デリケートな赤ちゃんのお肌にも優しい保湿剤になります。
乾燥による湿疹の場合には、ワセリンを薄く塗るだけで治ってくることもあります。カサカサした脂漏性湿疹の場合でも同じように使用することでかゆみがとれることもあります。
ワセリンの正しい使い方
ワセリンは保湿効果に優れていますが、塗り方によっては効果が出ないとか、かえって悪くなることもあります。
清潔にしてから塗る
汗をかいたり汚れた皮膚の上にワセリンを塗ると、汚れも一緒に肌に留まってしまうため良くありません。入浴後など、肌を清潔にしてから塗るようにしましょう。
炎症がひどいところに使わない
湿疹がひどくなると、赤くジュクジュクしてきます。そこに保湿効果だけのワセリンを塗っても炎症を抑えることはできません。皮膚科で症状に合った軟膏を塗るようにしてください。
ごく稀に副作用もある
ワセリンによる皮膚の赤みや発疹は、肌が敏感な赤ちゃんにみられることがあります。これはワセリンに含まれる微妙の不純物によるものです。敏感肌の赤ちゃんは、この極めて微量の不純物に反応してしまう場合もあるのです。
まとめ
乳児湿疹は赤ちゃんの多くにみられるものです。赤ちゃんのお肌はデリケートなのでなるべく清潔を保ち、乾燥しているようならワセリンを薄くつける程度で様子を見ましょう。
かゆがってぐずったり、赤くジュクジュクしてくるようなら早めに小児科や皮膚科で診てもらいましょう。