腕に湿疹ができちゃった。夏の薄着の時期は特に、目立つし気になりますね。かゆみがある場合、かきむしって傷になってしまったり。ところが、かゆみがない場合もあります。今回は、腕の湿疹の原因をかゆみのある・なしでまとめます。
かゆみありの場合の原因
ダニ
ダニに噛まれると噛まれた部分が赤い斑点のような湿疹になります。かゆみがとても強く、1週間くらい続きます。
ダニは、柔らかい部位を好んで噛む習性があるため、腕の内側に湿疹とかゆみがある場合は、ダニに噛まれた可能性があります。寝具やぬいぐるみなどのダニ駆除が必要ですね。
接触皮膚炎
接触皮膚炎(せっしょくひふえん)は湿疹のひとつで、肌に外的刺激が接触することで、それが刺激やアレルギー反応となり、かゆみが伴う、赤いブツブツができたり、赤く皮膚が盛り上がったり、水ぶくれができる疾患です。
「かぶれ」とも言われ、植物や動物、さらに身の回りのもの金属アクセサリーや化粧品、洗剤、医薬品、衣類などさまざまなものが原因となって起こります。
対処法としては、ステロイドの外用薬を塗って、かゆみが強い場合は、抗ヒスタミンや抗アレルギー薬を内服します。原因となった物質を突き止め、接触しないようにします。
蕁麻疹
蕁麻疹(じんましん)は、蚊に刺されたような膨疹(皮膚の盛り上がり)ができ、それが徐々に広がって、中心が平らになり、激しいかゆみを伴うことが多いですが、しばらくすると消えてしまいます。
数分で消えたり、数時間で消えることが多いですが、一日ほど続くこともあります。腕に限らず、全身に出る可能性があります。
蕁麻疹には、食品や食品添加物、植物、動物、医薬品などが原因のアレルギー性のものと摩擦や圧迫、熱さ、寒さなどが刺激となって起こる非アレルギー性のものがあります。
治療には、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服薬が中心になります。
また、蕁麻疹についてもっと詳しく知りたいという方は、下記のページをご覧ください。
紫外線アレルギー
紫外線アレルギーは、光線過敏症や日光アレルギーともいわれますが、通常は、異常を起こさない程度の太陽光を浴びた部分に湿疹や水ぶくれができてしまう症状です。
化学物質やお薬が誘発する場合もあります。誘発する物質があれば回避して、日光を衣類等で遮断しましょう。早期に皮膚科を受診しましょう。
かゆみなしの場合の原因
毛嚢炎
毛嚢炎(もうのうえん)は毛穴の奥にブドウ球菌が感染して起こります。毛穴に一致して赤いブツブツや中心に膿を持ったブツブツができ、周りが赤くなります。
かゆみはなく、痛みもほとんどありません。そのままにしていても自然に治りますが、痛みがある場合やたくさんできる場合は、抗菌剤による治療法があります。
老人性血管腫
老人性血管腫(ろうじんせいけっかんしゅ)は、肌に紫外線をあびて、炎症を繰り返すと赤いほくろのような斑点を生じます。
皮膚の下の毛細血管が増殖して、拡がり、血管腫ができます。かゆみなどの自覚症状はありません。
これは、加齢とともに生じるもので、特に治療の必要はありませんが、美容的なことから治療を行う場合は、凍結療法、炭酸ガスレーザー、外科的手術などがあります。
血小板減少性紫斑病
血小板は、出血を止める働きがありますが、何らかの原因で体内の血小板の数が減少すると出血しやすくなります。
そのため、皮膚の下で細い血管が破れて紫斑(あざのこと)ができたり、赤い点々がそばかすのようにできる点状出血が起こります。
血小板が極めて少なくなると、脳内出血や消化管出血を起こす可能性があるので、早期に病院を受診しましょう。この場合は、内科を受診しましょう。
ちなみに「けっしょうばんげんしょうせいしはんびょう」と読みます。
まとめ
腕にできる湿疹の原因はいろいろですね。症状の程度も人によってさまざまです。気になる症状が現れたら、ひどくなる前に、病院を受診して、医師の診察を受けましょう。