
足のかかと部分の骨折を、踵骨骨折といいます。電球を変えようと脚立にのぼったらバランスを崩して落ちてしまったとか、階段を急いで降りたら踏み外してしまった…など、ほんのささいな不注意が思いもよらない踵骨骨折につながります。
踵骨はからだを支える大切な骨です。歩くときに一番体重がかかるので、骨折すると歩けなくなるなど、とても不便になってしまいます。
もしも、運悪く骨折してしまったらどのように治療するのか、完治するまでどのくらいの時間がかかるのかをみていきたいと思います。
原因
「高い所で作業中に落下した」、「飛び降りた時にかかとから着地した」、「階段の踏み外し」など、かかと部分に強い衝撃を受けることによって骨折します。
約90%は転落事故によるものです。職業では、大工さんやとび職など、高所で仕事をする人に多くみられます。
症状と診断
まず、骨折すると歩けなくなります。踵の部分に腫れ、皮下出血がみられます。踵をつかないようにしてすぐに整形外科を受診してください。
踵骨は硬い骨の中に軟らかい海綿骨という骨が詰まっているので、衝撃が加わるとグシャっと潰れてしまいます。そうなると関節がずれて踵が幅広になり、高さも低くなるのです。
整形外科に行くと、足のレントゲン撮影をします。レントゲンではっきりしない場合、はCT撮影をします。ほとんどはこの画像で診断がつきます。
治療法
関節面のズレがある場合は、「徒手整復術といって外側から手で整復」や「釘を外側から刺して整復」、「手術をして金属のネジやプレートで固定する」といった治療方があります。
関節面のズレがない場合は、「ギブスで固定する」という治療法が取られます。どちらの場合も安静と拳上、冷却が前提です。
手術をする場合は、まず、腫れや出血が治まるのを5日-2週間ほど待ってから腰椎麻酔下で行います。術後はギブスで約4-6週間固定します。
その間、術後10日くらい経った頃にギブスを新しくして荷重歩行をはじめます。術後1か月~2か月でギブスが外れ、足底板を着けて荷重歩行をします。
合併症
手術の経過が良く、足が元に戻っても「疼痛(とうつう)」が続くことがあります。
踵骨骨折の難しいところは、骨折部分を治すため体重を出来るだけかけない方が良いのですが、長期間体重をかけないと、今度は血流が悪くなって骨がスカスカになってしまう、というところにあります。
変形して治癒した場合は痛みや歩行困難、骨の萎縮による浮腫などがみられることもあります。外傷性偏平足による痛みが出る人もいます。
ただ人によっては、変形が残っても痛みが出ない場合もあるのす。いずれにせよ、術後のリハビリが重要になります。
まとめ
今回は、踵骨骨折の手術の治療期間と後遺症などについて解説してきました。意外に聞きなれない踵骨ですが、骨折してしまうこともあります。そんな時は、今回の記事を参考にしていただけると幸いです。