感染性胃腸炎や食中毒で知られているノロウイルス。予防するにはどうしたらいいのでしょう。どんな症状がでるのでしょう。ここでは、ノロウイルスの感染予防に関する情報をご紹介いたします。
目次
ノロウイルスについて
ノロウイルスは感染力が非常に強いウイルスです。潜伏期間は12時間~72時間、潜伏期間には個人差がありますので目安としてください。
突然の嘔吐が激しく続き、下痢の症状が出ます。子供や高齢者は重症化する傾向があります。
感染経路一覧
予防するには感染経路を知り対策をとることが大切です。
- 感染者の便や嘔吐物に含まれるウイルスが付着してしまった場合。
- ウイルスが乾燥して空気中に舞い上がり吸い込むこんでしまった場合。
- ウイルスが手に付着している状態で調理をしてしまった場合。
- ウイルスに汚染されたカキなどの二枚貝を加熱しないで食した場合。
- ウイルスに汚染された井戸水を飲んでしまった場合。
主な感染経路はこの5つとされています。
感染予防法
手洗いを徹底する
ノロウイルスの予防の第一はとにかく手を洗うことです。ノロウイルスは細菌よりはるかに小さいため、手のシワなどに入り込んで簡単には除去出来ません。
手を洗うときはブラシを使って爪の間や指の又の部分、手首などを殺菌効果のある石けんで入念に洗いましょう。その後流水で十分に洗い流します。これを2回繰り返します。
洗濯での注意点
吐物や下痢便で汚染された衣服やタオルなどはビニール袋に入れ、密封して捨てるのが理想です。
ただし、それが出来ない場合は、嘔吐物など付着した場所は拭き取り、塩素系漂白剤調整液に30分ほどつけこみます。その後に、他の人の物とは別に洗濯をしましょう。
漂白剤を使用するので脱色してしまう場合もあります。脱色を避けたい時には85度以上の熱湯に1分つけてから洗濯をします。
また、干すときに部屋干しをするのはやめましょう。もしウイルスが残っていたら、部屋中にウイルスをばらまいてしまうことになるので非常に危険です。
洗えないものは?
洗えない布団やカーペットなどは、嘔吐物などを拭き取ったあとにスチームアイロンや布団乾燥機で高温消毒をします。
調理器具や食器などはハイターと熱湯で消毒をしましょう。また、貝類は除菌が困難です。二枚貝は加熱したものを食しましょう。
トイレでの注意点
感染した人がトイレを使ったら便座や床、ドアノブ、水道の蛇口などを塩素系漂白剤で丁寧に消毒しましょう。もちろん、手拭きのタオルは別々にします。
お風呂での注意点
体力が弱っていたり、熱があるときは風呂に入るのはやめておいた方が良いでしょう。
体調が少し戻ってきたらシャワーから始めてください。湯船につかるようなら、家族が全員入った最後の湯にします。
先に入ると微量に付着していたウイルスで、次に入る人に感染してしまうことがあります。シャワーや湯船に浸かった後も塩素系漂白剤で床や椅子、スポンジを消毒しておくと安心です。
寝室での注意点
できるだけ寝室は感染者と別にしましょう。それが出来ないようなら窓を開けてこまめに換気しましょう。窓がなければ、空気清浄機でも良いでしょう。クレベリンを置いておくことも効果的です。
出勤停止期間について
ノロウイルスを発症してから、学校なら1週間、仕事もできるだけ1週間は休んだ方が良いでしょう。症状がなくなって10-14日経っても、約半数の人はまだウイルスを保持しています。
ただ仕事の場合、なかなか一週間休むのは難しいと思いますので、主治医とよく相談してから出勤するようにしてください。
最後に
感染性胃腸炎に限らずウイルスに感染しないように、普段から免疫力を低下させないように十分な睡眠と栄養の偏らない食事を心がけることが大切です。