
あまり聞いたことがないかもしれませんが、熱中症で手足がしびれることがあります。これは「熱痙攣」と呼ばれる症状です。では、こんな時はどうするのが良いのでしょうか? 普通の熱中症と同じ治療法でよいのでしょうか?
熱痙攣の原因
熱痙攣は、多量の発汗時に水だけを補給し、発汗によって失われた塩分を補給しなかったために起こる症状です。
つまり、足や腕、腹部の筋肉に痛みを伴った痙攣は、水分不足ではなく、塩分から摂取するナトリウムの濃度が血液で低下し起こっているのです。
そのため、水分だけ補給しても治らず、寧ろ余計にナトリウム濃度が低下させ、悪化させる結果となってしまいます。
なお、そのままにすると筋肉が硬直し、唇が震えたり、息苦しくなり、最悪は死に至る可能性もあります。
熱痙攣の治療法
- 風通しの良い日陰や冷房の効いた場所へ運んでください。
- 0.9%の食塩水、またはスポーツドリンクなど、塩分を含んだ飲料を飲ませてください。
- 足を心臓より高くし,手足を末梢部から中心部にむけてマッサージしてください。
- 首と脇、大腿部の付け根など大きい血管を氷のうやペットボトルで冷やしてください。
- 吐き気などがあって溜飲が不可能な時や、痙攣が収まらない時は救急車を呼んでください。
病院では、水分・電解質を点滴によって摂取します。また、静脈から塩分やブドウ糖、乳酸加リンゲルという薬液の補給を行います。
熱中症の種類と対応一覧
熱中症は全部で4つあります。「Ⅰ度」が軽度、「Ⅲ度」が重症とされていますがが、軽度でも必要なら救急車を呼んでください。
I度
先ほどの熱痙攣に加えて、全身の血液循環量が低下し、脳への血流が一時的に不足し、めまいや立ちくらみが生じる熱失神という症状が見られます。涼しい日陰で休み、服をゆるめて、水分と塩分を補給しましょう。
II度
大量の発汗で脱水症状が現れ、頭痛、吐き気、嘔吐、全身の倦怠感、虚脱感などが起こる熱疲労という症状が見られます。涼しい日陰で、心臓より足を高くして休み、水分と塩分の補給をしてから病院に行きましょう。
III度
脳による体温調節機能が失われ、体温が40℃以上に上昇し、発汗が止まる熱射病という症状が見られます。また、ひきつけや呼びかけ、刺激などに反応しなくなり、意識障害が起こる場合もあります。
すぐに救急車を呼んでください。救急車が来るまでの間、涼しい日陰で水や氷を使い、首・脇の下・太股など血管の支点を冷やします。意識がないときは水分を与えないでください。
まとめ
今回は、熱中症で手足にしびれが見られる時の症状について解説してきました。夏に多い熱中症ですが、場合によっては、命に関わります。気をつけて対処するようにしましょう。