
うつ病、には実は色々な形があるのです。種類によっては、元来のうつとは違う対処法・治療法にもなってきます。うつ病なのだろうけど、なにか違う・・・というときは下記のいずれかの可能性もありますよ。
非定型うつ病
かつては「神経症性うつ病」と呼ばれていたうつ病の一種です。しかし、傾向も対処法も元来のうつ病とは大きく違います。
一般的なうつ病は朝、午前中に元気がなく、そこから少しずつ上昇していくのに対し、非定型は夜に一気にうつ状態からの衝動性行動に出てしまう傾向にあります。
また、うつ病は脳の機能の低下によるものが多いですが、非定型はどちらかというと敏感になりすぎてしまっていることが多いです。
この病気への対処法は、目標を持って動くことや、できる範囲での仕事や運動を行うなどより、発展的な自律神経の働きを促すことです。
うつ病の回復期に似ている症状ですが、いずれにせよ本人の力量を把握し、「ちょっと頑張ってみよう」と期待をこめた言葉をかけることも大事です。
ただ、それができるのが当然ではないこと。出来たときはしっかり褒めることが大事です。
新型うつ病
今一番耳にすることが多いであろう病気、名前から元来のうつ病に似たものと考えられますが、どちらかというと非定型うつ病に近い病気です。
元来のうつと共通している部分は、「急激なショックで発症する」と言うことですが新型うつの場合は自己否定されたことがPTSDになってしまう拒絶過敏性が原因になります。PTSDとは「外傷後ストレス障害」のことで、いわばトラウマのことです。
元々は戦争後の罪悪感によるものや幼少期にわいせつな行為を受けた子供が性交渉に否定的になるなど大きなものです。
ですが、新型うつで多いのは学生時代完璧で怒られたことがない人が、社会に出て上司に自己否定されるほどの叱責を受けることで仕事中はおろか、職場以外でも仕事のことを思い出してしまい大きく落ち込んでしまうのです。
原因には自己愛が強いタイプと前頭葉の機能が低下しているタイプの2つがあり、実は同じ病気でも対処法が変わります。特に自己愛の矯正は長期にわたる訓練治療が必要になってきます。
新型うつ病は怠けや甘えと否定的に捉えがちですが、それらとは違うもっと根深い問題があります。
また、若者にも元来のうつ病患者も多く存在するので、「新型なんて…」など否定的なことを言葉にしないことが大切です。
躁うつ病(双極性障害)
「躁うつ病(躁鬱病)」は名前の通り、躁病とうつ病を繰り返す、もしくは交互に症状が現れる病気です。2面の病相がある、対極の症状であることから双極性障害とも言われています。
この病気の特徴はとにかく気分の移り変わりが激しいこと。躁病は特に気づきにくいため躁状態を「普通の状態」と誤解されてしまうことも多いそうです。(気前がいいと思ったら躁状態だった、という話もあります)
原因は脳内の情報伝達の乱れにあります。ストレスは直接の原因ではなく、情報伝達細胞が不安定であること、またコントロールする神経が弱まっていることが原因と考えられています。
この病気は非常に長期化しやすく、いきなり自殺してしまうことも多いと言われる、かなり厄介な病気です。
うつ病の治療が適切でないと躁うつ病になってしまうケースもあるそうです。しかし、うつ病と薬の種類は違えど治療法は同じです。妙だとおもった時に医者に相談しましょう。
冬季うつ病
冬に寒い、だけでなくだるい、温まらないといけないけど動きたくない、などといった症状が出る、冬にのみうつ症状が出るのが、冬季うつ病です。
これはあまり認知されてないことから自覚していない患者が多いと言われています。しかし、怠けではなくれっきとした神経症です。ちなみに北欧などではメジャーな病気だそうです。
原因は日射量不足によるセロトニン不足です。そのため、冬季うつに見られる代表的な症状に「甘いものへの欲求が異常になる」という症状があります。
実際、日照量の少ないスウェーデンやフィンランドでは、人口の5-10%の冬季うつ病患者がいるといわれています。
また、うつ病など他の神経症やパニック障害、また発達障害や身体障害者も冬に症状が重くなるなど疲れやすくなる傾向がとても多いです。
筆者も寒いときの方がうつ症状が出やすいです。対策は、セロトニンを活発化させるという意味で、甘いものをとるのがベストですが、過食に繋がる可能性もあるので注意が必要です。
また、ストレスによるものは冬季うつ病とは違うものの可能性があります。
大うつ病(大うつ病性障害)
世間一般で認知されているうつ病の症状が大きくなったもので、薬物依存が原因でないもののことです。ほとんど寝たきりになるほどのうつ状態が続いている状態で、比較的イメージしやすいかと思います。
一方非定型ではないものの抑うつ状態が長くつづく気分変調障害というものがあり、定義としてはこちらの方が軽いと考えられています。
大うつ病に関してですが、実は患者に伝えない医者も多く存在します。病名のせいで気分に悪影響を及ぼさないためだと思われます。
また、実はうつ病に似た症状のパーソナリティ障害や統合失調症、発達障害など多岐の可能性があることも関係しているのではないでしょうか。
最後に
今回は「非定型うつ病」「新型うつ病」「躁うつ病」「冬季うつ病」「大うつ病」の5つのうつ病について見てきました。うつ病と一口に言っても、さまざまな種類があります。この記事を通して、それぞれについて理解を深めていただければと思います。