クループ症候群と聞くと、非常に重たい病気かと勘違いするかもしれませんが、クループ症候群とは喉の粘膜に以上をきたしたことから起きる諸症状の呼び方です。
主に6歳以下の乳幼児がかかる症例で厄介なのは原因となるものが一つではないという点です。では、原因となるものを一覧にして見ていきましょう。
パラインフルエンザウイルス
現在、クループ症候群と呼ばれているものは仮性クループと呼ばれ、その原因となっているのはパラインフルエンザウイルスと言われています。このウィルスは風邪の諸症状を引き起こすウィルスの一つで現在でもワクチンや特効薬はありません。
このウィスルに感染すると気管支炎を発症することが多く、治療は粘膜の炎症を抑える薬の投与が必要になります。軽症であれば1週間で症状が治まります。
重症化の例としては呼吸困難によりチアノーゼが引き起こされたり意識障害が起こったりすることです。この場合、通常の薬を投与しても2、3時間で再び症状が悪化しますので、入院して治療を行なう必要があります。
ただ、重症化することは稀で、パラインフルエンザウイルスも毒性が低いために免疫が作られにくく、小学校にあがるまで何度もクループ症候群に悩まされることがあります。
しかし、免疫力の発達に伴って、クループ症候群にかかりにくくなるので、過度な心配は必要ありません。
インフルエンザ菌
インフルエンザが流行するのと同時期に活発になる細菌にインフルエンザ菌があります。
インフルエンザ菌は、かつて、現在のインフルエンザの原因菌と考えられていたことから名付けられ、研究が進むうちにウィルスだと判明したものの名前だけがそのまま残っているものです。
インフルエンザに似た症状を引き起こしますが、インフルエンザ菌は細菌ですので、感染した場合は抗菌薬の投与が必要になります。
またHibワクチンの接種により予防が可能なので、インフルエンザ菌によるクループ症候群はあまり見られません。
ジフテリア
ジフテリアに感染すると粘膜に偽膜が生成されます。これが喉の粘膜に生成された場合、酷い呼吸困難や咳が出るようになります。
治療方法は入院して2週間、抗菌薬の投与を受けつつ症状を観察されながら必要な治療を受けることになります。ジフテリアが完全に消滅したと確認されるまで入院治療が必要になります。
しかし、現在ではDPT三種混合ワクチンによって感染を予防できるので、それほど心配する必要はありませんが、ジフテリアに感染した場合のみ真性クループと呼ばれ、その症状は仮性クループよりも重症になります。
まとめ
クループ症候群の原因は複数ありますが、重症化につながる恐れがあるものについてはワクチンで予防が可能になっています。
現在、パラインフルエンザウイルスについてのワクチン研究も進められており、いずれクループ症候群の完全な予防が実現できるかもしれません。
よほど症状が重くならない限りは、入院治療の必要はありません。ただ喉の粘膜を正常化させるためには自宅でのケアにも工夫が必要となっています。
特にクループ症候群は夜に悪化する特徴をもっているので、安静にできる環境を作ってあげるようにしましょう。
