
インフルエンザや風邪が酷くなると、肺炎になってしまうことがあるのは知っている人も多いでしょう。通常、肺炎といえば細菌性肺炎のことを言い、肺炎球菌や黄色ブドウ球菌などが原因で発症します。
しかし、一口に肺炎肺炎と言っても、治療薬の効き目などによって分類されており、対応方法が変わってきます。
中でも異型肺炎(いけいはいえん)と呼ばれているものがあります。この肺炎は通常の肺炎とは違う細菌によって引き起こされるため、通常の肺炎と違う治療方法が取られます。どのような治療方法があるのか、紹介していきます。
異型肺炎の原因
肺炎球菌や黄色ブドウ球菌などが原因の肺炎の場合、βラクタム系の抗生物質によって治療が行なわれますが、異型肺炎では、βラクタム系は効果が出ないため、違う種類の抗生物質によって治療が進められていきます。
異型肺炎は、4年周期で流行を繰り返すことから”オリンピック病“とも呼ばれていましたが、近年、その原因菌となっている主な細菌がマイコプラズマであることが判明し、マイコプラズマ肺炎と呼ばれるようになっています。
異型肺炎という呼び方は少なくなってきていますが、異型肺炎と診断された場合は、マイコプラズマ肺炎と同一と言ってもいい程です。マイコプラズマ肺炎を治療するための抗生物質にはいくつか種類があります。
テトラサイクリン系抗生物質の投与
テトラサイクリン系抗生物質は幅広い細菌に対して効果があるため、処方されることがあります。しかし骨や歯が変色するという副作用が問題になりやすく、8歳以下の子供や妊婦などには処方されることがありません。
また、テトラサイクリン系の抗生物質は耐性が得られやすいという弱点があるため、一時的に効果があっても、すぐに意味が無くなる可能性が高いためあまり処方されることはありません。
マクロライド系抗生物質の投与
マクロライド系抗生物質は、消化器官への副作用が少なく、テトラサイクリン系抗生物質と違い骨などへの副作用は見られません。また効果持続時間も長い上に、非常に多くの細菌に対して効果があるため、処方されやすい抗生物質です。
しかし、テトラサイクリン系と同じように耐性を獲得した細菌が登場したことで処方するのも難しくなっているようです。
ニューキノロン系抗菌薬の投与
抗生物質の投与などで効果が見られない場合、ニューキノロン系抗菌薬が処方されることがあります。ニューキノロン系抗菌薬は高い吸収率が特徴で、静脈注射でも経口投与でも効果に違いがありません。
また、抗生物質が菌の増殖を抑える働きが多いのに対しニューキノロン系抗菌薬は、原因菌を殺菌する働きがあります。ですので、細菌がどこにいても効果が高いことから、よく処方される抗菌薬となっています。
最後に
肺炎の治療方法は抗生物質の投与か抗菌薬の投与によって進められていきます。マイコプラズマ肺炎は初期段階であれば、マクロライド系抗生物質が処方されることが多いですが、効果が無い場合にはニューキノロン系抗菌薬などが処方されます。
異型肺炎はマイコプラズマが原因菌であることが殆どですが、稀に全く異なる細菌によって引き起こされることもありますので、その点は注意しましょう。
また近年、多剤耐性細菌の登場で抗生物質に効果が無いのではと不安に思う人も多いかもしれませんが研究が進められているので、それほど心配する必要はありません。医師の指示に従ってきちんと治療を進めていくようにしましょう。