
再生不良性貧血は国の指定難病の一つである血液の病気です。この病気では血液中の細胞成分、白血球、赤血球、血小板を作り出す工場である骨髄が脂肪に置き換わり、生成が低下する汎血球減少が起こります。この記事では、再生不良性貧血の原因や症状、治療について紹介していきます。
原因は?
再生不良性貧血の原因は、骨髄中の白血球・赤血球・血小板のもととなる造血幹細胞が何らかの原因で阻害され、それらの細胞に分化していくのに異常をきたす事にあります。
先天性に遺伝子に異常を来している場合があり、発見者の名前からファンコニ貧血と呼ばれます。先天例はごく一部で大部分は後天性です。
後天性発症の原因は薬物、放射線などによる二次性が少数あるものの、90%以上は特発性、つまり原因不明です。特発性の患者の体内では自らの造血幹細胞を自分の免疫細胞が攻撃して破壊するような自己免疫異常が起きているものと考えられています。
症状は?
白血球、赤血球、血小板それぞれの減少に応じた症状が出現します。白血球は免疫力の要で、減少によって免疫力が低下します。すると、感染症にかかりやすくなり、敗血症や肺炎といった重症の感染症への移行もしやすくなります。
赤血球は全身に酸素を運搬する仕事を担っており、減少すると全身の酸欠症状による症状が出ます。酸欠を補正しようとして、呼吸数が上がり息切れ様の症状、心拍数が上がり動悸がします。
各臓器の酸欠症状として、脳は頭痛、めまい、心臓は狭心症様の胸痛、筋肉で全身のだるさ、疲れやすさを感じるようになります。血小板は出血部位に一番早く駆けつけて、出血部位をふたする役割を担うので、不足すると全身の臓器の出血傾向があらわれます。
治療法や薬は?
発症原因が二次性の場合、原因となっている薬、放射線をまず除きます。それ以降の治療法は原因がいかなる場合でも同一で、大きく分けて3つあります。
免疫抑制療法
これは造血幹細胞を攻撃する異常な免疫細胞を抑える薬物治療で、抗胸腺細胞グロブリンとシクロスポリンいう薬が使われます。
骨髄移植
患者さんの異常な骨髄細胞をドナーの正常な骨髄細胞と取り換える治療法です。
蛋白同化ステロイドの投与
蛋白同化ステロイドは腎臓に作用し、赤血球産生を刺激するエリスロポエチンというホルモンの産生を促し、造血幹細胞に直接作用せることで、各血球の増殖を促す治療法です。
まとめ
再生不良性貧血の原因、症状、治療についてまとめました。健康診断などの採血データ異常で発覚する可能性が高い疾患ですが、年齢が若いと健診に採血項目が無い方もいます。上記症状に類似するものがあれば、内科受診をおすすめします。